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    サカタのタネ「サンパチェンス」環境浄化植物として注目

    2008年5月7日

     
     
     

     排ガス基準をクリアしたトラックの購入やエコドライブの実践など環境に対してさまざまな努力をしているトラック業界だが、近隣住民からは悪いイメージで見られることも少なくない。それでは、事務所や車庫の「見た目」から変えてみてはいかがだろうか。
     そこでおすすめしたいのが、サカタのタネ(横浜市都筑区)の草花「サンパチェンス」。3年前から販売され、CO2や大気汚染物質の吸収能力が、他の園芸植物に比べて数倍にも上ることが確認されている。同社は今後、この「サンパチェンス」を「環境浄化植物」としてアピールしていく方針という。同社花統括部長の本田秀逸氏に話を聞いた。


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    本田統括部長
     「サンパチェンス」は、地球温暖化が進む中、「暑さに耐えられる花を」と、サルビアやベゴニア、マリーゴールドなどに代表される「夏の花」よりも「強い」品種を目指して開発されたという。少ない栽植本数で大きく育つことや、成長のスピードが速いなどの特徴を持つ。
     同社は東京大学の浦野豊氏と共同で、「サンパチェンス」の環境浄化能力について実証実験を実施。それにより、他の園芸植物に比べて、CO2が4〜6倍、自動車やトラックからも排出されるNO2(二酸化窒素)が5〜8倍、シックハウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドは3〜4倍と、高い吸収能力があることが分かった。
     また、表面温度も他の植物と比べて低いことが分かり、夏場に行う「打ち水」と似た効果があることが実証された。
     同統括部長は、「(光合成により吸収される)CO2は、枯れると大気に戻ってしまうため、厳密には『削減能力がある』とは言えない」としながらも、「他の大気汚染物質は、植物自身が持つ浄化能力により、分解することができる」と説明する。CO2についても、「枯れたサンパチェンスを堆肥としてリサイクルするなど、CO2の循環サイクルを作れるよう方策を検討しているところ」という。
     「種苗メーカーがこのような実証実験を行うのはめずらしい」(同統括部長)。同社は今後、種苗メーカーという「植物のノウハウがある」立場を生かして、環境浄化ビジネスをさらに拡大していくという。
     「サンパチェンス」についても、「今回の実験よりも大きな規模で、屋外での植栽実験を行う予定」とし、「工業地帯やトラックステーションなど、排ガスの多いエリアで役立てていただけるようにしていきたい」と展望する。
     もちろん、植物自身の環境浄化能力に加えて、「花を植えることで、対外的なイメージアップにもつながる」という効果も。水と肥料を正しく与えれば、一株から鉢植えで約六十㌢㍍、花壇などの露地植えで一㍍もの大株に育ち、赤やオレンジの美しい花を咲かせる。なお、今回の実験結果公表を受け、「サンパチェンス」の売れ行きは好調。「今夏の出荷分はほとんど受注済み」。銀行など、顧客イメージを大切にする企業からの注文も多いという。
     本田統括部長は、「トラック運送事業者が目指す『環境に配慮した経営』に貢献できると思う」と話している。
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     詳細は同社HP、http://www.sakataseed.co.jp/

     
     
     
     
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