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物流ニュース
アッカインターナショナル 物流ロボを駆使した効率化
2020年1月29日
物流業界の人手不足が認知され働きかた改革が推進される中、ロボティクス化が注目を集めている。自社の人手不足対策のみならず時にはブランド力向上にもつながるというロボティクス化の事例について話を聞いた。
アッカインターナショナル(東京都港区)の物流センターでは、スタッフのいる所まで棚が自動的に動く「歩かないピッキング」を実現するなど、物流ロボットを駆使した効率化を達成している。協栄産業(水谷廣司社長、同渋谷区)と物流ロボットの販売提携を結び、今回のロボットの提供元であるギークプラス(千葉県印西市)の佐藤智裕社長は「通常、ピッキングにかかる時間の内、移動にかかる時間は全体の7〜8割とされており、しかも従業員の練度に左右される部分が大きい。しかし、当社のロボットを使用していただければ、その時間をピッキングに当てていただけて、生産性も向上する。作業難易度も下がる分、従業員の働きやすさも向上する」と話す。
なお同社長は他にも、同社ロボットを活用する上での強みとして「ロボットを使用した物流システムであれば、従来のマテハンではできなかった、設備自体の移動も可能になるので、物流戦略が設備に縛られず、よりフレキシブルになる。ロケーション管理も容易になるだけでなく、移動の必要がないピッキングによって動線を意識したロケーションからも解放されるので、保管場所の自由度も向上する。敷地のシェアリング・共同物流なども進めやすくなるのでは」と話している。
アッカインターナショナルは、このようなロボティクスの推進によって効率化・省人化を達成するだけでなく、新たな顧客の獲得にも成功している。元々、大手の物流企業が取り扱っていた案件も中には含まれており、理由について佐藤社長は「荷主企業も物流業界の人手不足を認知している。そのため現在、人手不足の環境下でも能力を発揮できるロボティクス化が進んだ物流企業の企業価値が高まっている。アッカインターナショナルの事例でも荷主企業が、ロボティクス化の推進と、ロボットを活用した物流のノウハウが評価したのでは」と分析している。
ギークプラスでは新たに、フォークリフトのロボットを日本国内で販売予定。従来のピッキングならびにパレット移動の自動化と合わせたロボティクス物流ソリューションを提案していく。同氏は「我々の強みはただロボットを売るのでなく、物流業界出身者を多数抱えているため、ユーザーの現場に合わせたソリューションを提供可能な所にある。今後予想されるロボティクス前提の物流社会の中で、お客様自身の企業価値を向上させられるようソリューションを提案していく」と話す。
◎関連リンク→ 株式会社アッカインターナショナル
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