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物流ニュース
物流業界へのマネジメント導入例
2020年3月11日
人手不足が進行している中で、一人あたりの生産性が重要度を増し、相対的にマネジメントの重要性も上昇する。
ラインアップ(澁谷吉人社長、大阪市住之江区)ではFCEトレーニングカンパニー(荻野純子社長、東京都新宿区)の実施している研修「7つの習慣」「トレセン」などを社員から役員まで受講し、社内で共通の価値観を育てるなど社内のマネジメントへと役立てている。年間の受講回数は120回程度だそうだ。
同社長は「受講内容をそのまま使うのではなく、他の研修も参考にしながら自身のやり方も取り入れている。結果として部下にも内容を伝えやすくなり、社内の理解度も向上したと実感している」とし、続いて「受講してみた結果、部下への接し方・対応が以前よりも良い状態になったとも思える。社内で人が動き出し成果が発生すると、思いや信念が伝わったと実感した」としている。
そんな同社では現在、物流業界内の安全教育の講師を依頼される他、損保関係の企業からも登壇依頼が持ち込まれるようになり、人材教育に力を入れている企業として、他の運送企業との差別化もかなったという。
同社長は「事業計画を達成するためには、社長一人の頑張りだけでは限界がある。管理職が同じ価値観とモチベーションを持ち、部下にも指示を出すことで、成果を上げることも可能になっていく。物流業界の社会的地位向上には、人材育成は不可欠。人材育成を通して会社のあらゆる課題・問題を解決に導くことが可能となる」と話している。
FCEトレーニングカンパニーの荻野社長は「大事なのは全体で目的を共有して、それぞれが目標に向かって考えながら走っていくハイパフォーマーを育てること。昔は自動的に自立していたケースが多かったが、現在は違う。教えてもらっていないこと、言われていないことを行うのが悪、と考えてしまう人材が多い中では自動的に自立するケースは非常に稀。だからこそ会社の側から積極的に学ぶ機会を提供し、先行きが不透明な時代に合った、一人ひとりが自立して目標に向かって修正していける人材に成長してもらう必要がある」としている。
そんな同氏が最も勧めているのがマネジメント手法「リードマネジメント」だ。「相手の中にあるものを引き出してあげるマネジメントスタイル。一人ひとりが、会社が業界の中、社会の中でどういった価値があるのかを考える機会を作り出し、それを日々の業務と結び付けて動けるようにしていく。自分の仕事に誇りを持って配送しているドライバーなどはこれが自然とできていたケースが多い」としている。
リードマネジメントで重要とされているのは、質問力。指示だけでは自発的な成長が難しくなってきた現状を踏まえ、質問を通して成長を促していくマネジメントだという。
同マネジメントは人材を、知識不足で不安を抱える「ルーキー」、スキルが成長途中で自信がない「ウォーリー」、意欲が安定しない「シーソー」、意欲が安定し理想の状態に近い「ハイパフォーマー」の4フェーズに分け、それぞれに合わせた質問・マネジメントを勧めている。
◎関連リンク→ 株式会社ラインアップ
◎関連リンク→ 株式会社FCEトレーニング・カンパニー
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