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射界
2018年6月11日号 射界
2018年6月18日
迷いに迷って手を拱いていた時、前後の脈絡なく突然、閃くものがあって活路を見いだす…この瞬間を人は「目から鱗(うろこ)が落ちる」という。人の能力は様々だが問題解決に向かうとき、考える時間が長かったり短かったりして一様ではなく、問題解決の糸口さえないまま時間を浪費する。
▲聖書にある通り、人間は「迷える子羊」だ。あれこれ迷いながらもトコトン正解を求めて考える。迷った末にハッと解決策にたどり着き、それまで考え悩んだことのバカらしさに笑うが、急に賢くなったわけではない。学んだ知識や経験の思考回路がうまく繋がった結果である。生理学的な説明はともかく、「やればできる」という自信を得る体験として生きる。
▲何かあれば、すぐ他人を頼りたがるのも人間。その方が簡単だからだ。解決を依頼された人とて自分の仕事がある。しかし、依頼心の強い人は他人の負担など思い至らないし、迷惑とも考えていない。常に他人を頼る姿勢である限り、当の本人に解決する努力や考える力を期待することはできない。依頼心だけが強まって自らで解決する自律性すら喪失する。
▲ビジネスは、内容のいかんを問わず、常に自信をもって遂行しなければならない。たとえ失敗したとしても、今後に役立つ教訓の足掛かりにすればよい。他人の手を煩わす依頼心を捨てて自らの意思決定で行動を起こしてこなすことだ。苦難の道であっても主体的で自主性に富んだ成果を生み出す努力が貴い。それが積み重なって「目から鱗が落ちる」に繋がる。
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