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射界
2018年7月23日号 射界
2018年7月30日
人間関係が気まずくなるのは、一歩踏み込んだ会話をこなすようになってからといわれる。相手の意見に自分の見解をぶつけたり、否定するような言葉を口にするのが始まり。これには反論もあるだろう。ならば「無難な話だけをすればよい」となるが、これでは仕事で討論することがなくなる。
▲ここで言いたいのは、議論するなと言っているのではない。どんな場合でも「さり気なく」「一歩踏み込んで」できる議論にすることだ。仕事上の打ち合わせでは当然、肯定や否定、修正の意見が出る。時には持論に固執して対立することもあろう。討議するのが目的であり、議論したうえの結論をベストにしたいと願うからだ。問題は、その後のフォローだ。
▲討論の中で対立したとしても決着した後、「さり気なく」普通の会話をすればよい。弁解がましく聞こえる場合があっても、気後れせずに積極的な日常的会話をすれば、対立感覚をお互いが引きずることはなくなる。軽い会話でよい。どこかにヘンなこだわりがあると、普通の会話すらできない最悪の状態に陥り、打開が難しくなって、人間関係は綻び始める。
▲「さり気ない」会話の効用は大きい。取り立てて会話するほどの価値はなくても、日々繰り返される中で予想外の価値を築いている。日常的な会話がなくなることは、相手との共通点探しのチャンスを失うことであり、言外に「価値観」が違うと宣言していることに繋がる。それを解消するのが妙薬『さり気ない』の薬効ではなかろうか。共通点を探してみよう。
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