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射界
2019年12月2日号 射界
2019年12月9日
「師走」。一般的には12月には僧を迎えて仏事を行うことが多く、僧が忙しく走り回るので「師走」という。これは「奥義抄」に記載されている。また「歳はつ」から転じて「師走」となった(東雅)という説や万葉集では極を「はつ」と読んでおり12月を極月と書くが、これも「師走」とも言えるようだ。
▲英語では12月はディセンバーだが、ラテン語のデケンベル・メンシスに由来する。これは「第十月」という意味だが、古代ローマでは年初が3月であり、のちに年初が1月に早められても改名しなかったために、このような名前となっている。ユリウスとアウグステュスの名にちなむ7月と8月が割り込んできたためというのは俗説とされている。
▲運送業界だけではなく、日本経済にとっても12月は「書き入れどき」だ。現在では「掻き入れ」を想像して、利益をあげている最中といった意味で使われている。しかし、実際は商人が確実な利益を帳簿に「書き入れる」ことを指す。運送事業者にとっても書き入れどきで、文字通り「走り回る」季節といえよう。トラックや人材の確保がさらに難しくなる。
▲トラックドライバーに一番負担がかかる月とも言える12月。体調管理を万全にしていただきたい。お酒を飲む機会が多い月でもあるが、くれぐれも飲酒運転などをすることのないよう、運送事業者にはさらなる徹底をお願いしたい。運送事業者自身も忘年会などで「走り回る」ことも多いと思うが、決してハンドルを握ることのないようにしてほしい。
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