-
トピックス
第7回:保険料を安くしたつもりが…
2010年6月25日
国民健康保険料が最高額に達し、毎月の支払い額があまりにも高額となったため、何とかこれを逃れようと、ある思いつきを試した社長がいます。社長の会社は社長と奥さんの2人だけで、ほかに従業員がいないため、政府管掌の社会保険には加入せず、国民健康保険に加入していました。
会社は決算で、わずかながらも黒字決算して税金を支払い、社長夫婦の給料もしっかり取っていました。そのため、国民健康保険料の支払いが毎月5万円ほどになり、「大変もったいない」という気持ちを以前から持っていました。社長は「何とかならないものか」と、同じく会社経営している友人に相談したところ、その友人の会社に入れてもらって社会保険に加入し、国民健康保険を脱退しました。社長は今まで通り自社の経営もしながらも、その友人の会社で働き、わずかながら給料をもらうことになりました。
こうすることで、「社会保険料の金額が少なくなり、大喜びのはず」だったのですが、そううまくはいきません。「税金で損をするとは思っていなかった」と社長は悔しそうに言います。
社長は、自社の給料と友人の会社でもらう給料は、別々に分けて計算すると考えていました。しかし、所得税という税法では、2か所から給料をもらっている人は、毎年3月15日の確定申告で、それぞれの給料を加算して、税金を払い直さなければなりません。
これを後で知った社長は、早速、給料を合算したあとの税金を計算してみると、国民健康保険料と社会保険料との差額よりも、2か所から給料をもらったために高くなった税率の方が損をすることになり、ショックを受けたとのことです。社長は「いい考えだと思ったのに、失敗した」と落ち込んでしまいました。
-
-
-
-
「トピックス」の 月別記事一覧
-
「トピックス」の新着記事
-
物流メルマガ