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    中型車の限定条件「残った」「消えた」 運転免許センターで解釈二分

    2011年6月17日

     
     
     

    truck_0620.jpg 運転免許に関する新たな問題が発生している。2007年6月、改正道交法施行に伴い、中型免許制度がスタートした。施行前に普通免許を取得していた場合、免許の更新では「条件付きの中型免許」になる仕組みだが、その後、大型免許を取得すると、中型車の限定条件が残るケースと解除されるケースが発生しているのだ。各地の運転免許センターの解釈が二分しているのが原因だが、プロドライバーにとっては死活問題。「デタラメな警察行政」に憤りの声も上がっている。



     東京都足立区の運送会社で、2代目のA社長は今年5月、大型免許を取得した。二十歳前後からアルバイトも含めドライバー経験を積んだA社長だが、所持していたのは普免のみ。改正道交法施行後の免許更新で「中型車(8トン)限定」の条件付き中型免許に書き換えられていた。大型車の試験に晴れて合格、新しい免許証を手にしたA社長は、あ然とする。「中型車の限定条件が消えていた」のだ。記載は「大型」と「中型」のみ。限定条件が解除され、改正道交法に基づく新たな中型に書き換えられていた。

     普免からの自動移行による中型免許では、「乗員10人以下、総重量8トン未満まで」の条件付きとはなるが、更新時の視力検査は普免と全く同じ。一般的な視力検査で「両目で0.7」「一眼で0.3以上ずつ」などでクリアできる。

     新たな中型免許では「乗員29人以下、総重量11トン未満まで」運転可能となり、更新時には大型車と同様に「深視力検査」や「適性検査」を受けなくてはならない。新法の中型免許に書き換えられ、もし深視力などで更新不可になれば大型車どころか中型車も運転することができず、新法での普免となり、「総重量5トン未満まで」の条件になってしまう。

     A社長は、すぐに運転免許試験場や警察署などに問い合わせたが、「タライ回しにされている。一向にラチがあかない」という。

     一方、同江戸川区に本社を置く物流会社のドライバーB氏は埼玉県に在住。A社長と同様の条件で08年の夏、県内で大型免許を取得した。新しい免許証には、受験前までの「限定条件付きの中型」記載はそのままで「大型」が追加されていた。受験する運転免許センターで異なる処理がなされているのだ。

     東京3か所、千葉、長野、山梨各2か所、群馬、栃木、茨城、神奈川各1か所の各都県運転免許センターに、同一条件で大型免許を取得した場合の免許内容を問い合わせたところ、東京の「鮫洲運転免許試験場」と山梨の「山梨運転免許センター」、茨城の「自動車運転免許試験場」では「中型の限定条件は残る」との回答。「大型の深視力検査などが通らなかった場合でも、普免の視力があれば元(旧法)の条件に戻れるよう、中型限定条件付きにしている」と担当者らは口をそろえた。

     一方、東京の「府中運転免許試験場」「江東運転免許試験場」や山梨の「警察本部運転免許課」(免許センターと同じ機能)など10か所は「改正道交法の施行後に大型免許を受験した段階で『新法の趣旨を理解し納得した』とみなして、中型の条件を自動的に解除、新法に基づく中型免許とする」と説明する。A社長も、都内で条件を残してくれる鮫洲試験場に行っていれば問題は起こらなかったことになる。

     運転免許の解釈に、なぜこうした差異が生じるのか。東京の3試験場を統括する警視庁に尋ねると、広報担当者は「難しい問題で、こちらでは対応しかねるので警察庁に聞いてほしい」と返答。警察庁の広報室は「担当部署に回すので取材意図と質問内容を送ってほしい。ただし本日中の返答は難しい」との対応。言葉通り当日の返答はなく、15日現在、公式な回答を待つ状態が続いている。

     改正道交法施行から4年経ったが、警察の現場ではバラバラな対応をしていることが判明した。プロドライバーにとって免許条件の問題は死活問題。「無理やり中型免許など押し込むからこうなった」「取り締まる側が理解していない。解釈が真っ二つに分かれるなんておかしい」「警察行政はデタラメと言わざるを得ない」など、多くの事業者から怒りの声が上がっている。(小澤 裕)

     
     
     
     
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