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乗用車の無謀運転で あわや 強引な割り込みドラレコが記録
2013年5月9日
一般車両からすればトラックは怖い、マナーが悪いというイメージが強く、事故やトラブルが起きるとトラックが悪いと思われがちだ。しかし、一般車両にもマナーの悪いドライバーも多いようだ。最近はドライブレコーダーやデジタコなどで運転操作が厳しく管理されているトラックが多いが、一般乗用車のとんでもない運転マナーの悪さであわや大惨事につながるところだったケースが、そうした管理システムで撮影された。
大阪府岸和田市の運送会社は、建設資材・機械を近畿圏内に輸送している。保有台数17台にデジタコやドラレコ、バックアイカメラを備え、事故防止・安全運転に努めているが、数年前まではデジタコやドラレコを装備していなかったため、ドライバーの運転マナーに対して一般ドライバーからクレームもあったという。そのたびに、ドライバーに対して厳しく注意し、意見を聞かずに叱るケースも多かった。しかし、このほど京都市久世殿城交差点(国道171号)で、あわや大惨事となる事故が発生。その一部始終を同社のトラックに搭載されたドラレコが記録し、その映像には一般ドライバーの悪質な割り込みが記録されていた。
事故は、同社のトラックが京都から大阪に向けて荷物を積み込んで帰社する途中に起きた。映像では、時速40キロで2車線の道路の左側車線を走行していたところ、交差点に差し掛かった地点で、右側の車線から同社のトラックの前方に、方向指示器も出さずに乗用車が強引に割り込み、さらにそのまま、交差点を過ぎてすぐの道路沿いのカラオケボックス駐車場に入ろうと左折。これに驚いた同社車両が急ブレーキを踏んで追突は避けられた。幸い負傷者は出なかったが、同社トラックが積載していた建設機械の部品(鉄板とホース約100キロ)は、ラッシングが破損して荷台から前方に落下し、道路を陥没させた。
同社ドライバーは慌ててトラックを降りて、カラオケボックスに進入した乗用車を徒歩で追跡したが、同店の裏出口から乗用車は逃走し見失った。ドライバーはすぐに警察に通報し、京都南警察署にドラレコの映像と被害届を提出した。
同社の社長はドライバーから最初に連絡を受けた時、「荷物を落下させたと聞き、まず、けが人がいないか心配した」と振り返る。そして同車両が帰社してドラレコの映像を見たときに、「こんなマナーの悪い車両が事故の原因を作ったのかと強い怒りを覚え、管轄の警察署に調査を依頼した。いつもトラックのマナーが悪い、無謀な運転をすると思われがちだが、こういった無謀な運転をする一般ドライバーも存在する。最近の一般乗用車のマナーは非常に悪く、厳しく取り締まる必要があるのではないか」と怒りを露わにしていた。(佐藤弘行)
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