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    迫る消費税増税 物流業界に与える影響は…

    2013年6月7日

     
     
     

    syohi_0610.jpg 平成26年4月1日に8%、27年10月1日には10%と、2段階で引き上げられる予定の「消費税」。中小・零細企業は、経営が赤字で利益が出ていなくても売り上げに応じて消費税の納税義務が生じるので、価格競争に巻き込まれたり、発注元の親企業から値下げ圧力を受けたりすれば「消費税の重税感」が高まり、滞納件数が増加する可能性がある。このため、5日に成立した「消費税の円滑かつ適正な転嫁のための特別措置法」では、平成29年3月末までの措置として、実効性のある円滑な価格転嫁の仕組み作りを推進し、転嫁・表示カルテルは独占禁止法の適用除外となった。悪質な場合には公取委や所管省庁が立ち入り検査し、会社名も公表される。ただ、拒否しても違反事業者に罰則がないため、トラック業界では、「すべての業者が足並みをそろえて断らなければならず、不可能だ」と、実効性を疑問視する声も出ている。



     特別措置法は、中小の納入業者が大手の小売業者から消費税分の価格転嫁を拒否される「下請けいじめ」を防ぐのが狙い。消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保するため、特定事業者による「減額」「買いたたき」「購入強制・役務の利用強制」「不当な利益提供の強制」「税抜き価格での交渉の拒否」「報復行為」などを是正する制度を創設。事業者がそれぞれ自主的に定めている本体価格への消費税額分の上乗せの決定を可能にするもので、転嫁・表示カルテルは独禁法の適用除外となる。

     例えば、ある製品の本体価格をA社100円、B社110円、C社120円と設定していた場合、それぞれが8%きちんと価格に転嫁されていることを明らかにするために、A?C社で転嫁の方法や価格表示の方法を統一することが可能となる。ただ、これはあくまで転嫁の方法や表示方法の統一に関してで、下請け事業者がまとまって運賃交渉できるというものではない。また、これまでの経緯から、事業者の足並みがそろうということは難しく、同法の実効性を疑問視する声も少なくない。

     さらに問題は、消費税アップが業界に与える影響だ。3%から5%に引き上げられた平成9年のトラック運送事業の営業収入は12兆1586億円。同8年度の11兆9061億円から2525億円増加しているものの、同10年度は11兆7728億円、同11年度には11兆3484億円と減少し、税率の引き上げを契機に営業収入が激減している。東京都江東区の事業者は「3%から5%に上がって2、3か月は、駆け込み需要の反動で一時的に荷量が落ち込んだ。そのため新税率に慣れるために半年ほどかかった」と振り返る。

     5%から8%、8%から10%に増税しても荷主がきちんと支払うかどうか。「荷主が支払う税金が年間500万円から1000万円になれば、すぐには首を縦には振らないだろう。現状、消費税分の別建てはしていないが、10%になったら、ある程度やらないと厳しいのではないか」と話す事業者や、「現状は5%別建てでもらっているが、消費税が上がった時、同業者間だったら馴れ合いになって増税分を運賃から差し引かれるという影響も出るかもしれない」と不安視する事業者もいる。(半田桃子)

     
     
     
     
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