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    ライセンスとしての中型免許 地位向上につなげる

    2013年8月8日

     
     
     

    truck3_0805.jpg 運送業といえば、一昔前は「(普通免許さえあれば)誰でも簡単に稼げる」仕事の代名詞だった。それが今、賃金は労働条件から見れば決して良いとはいえない水準にまで落ち込み、さらに中型免許制度の導入により、「誰でも乗れる」トラックはほとんどなくなった。中型免許はドライバー不足に拍車をかけるだけの足かせだという見方がある一方で、「ライセンスとしての中型免許」という位置づけが、ドライバーの地位向上につながるという声もある。「誰でもできる仕事」から、資格によって専門職化が図られ、モチベーションと社会的地位の向上に成功したものとして「ヘルパー」という職業がある。介護業界で進められているライセンス化と地位向上の取り組みから、「ライセンスとしての中型免許」とドライバーの地位向上の可能性を探る。



     「ヘルパー」という職業は、もともとは無資格の主婦層が担っていた家庭での介護や家事補助の「お手伝いさん」だった。高齢化と共に社会的ニーズが高まり、国が「ヘルパー」の資格を創設し、積極的に人員確保に取り組んできた。

     さいたま市内の福祉事業所で働く平本初恵さんは、「ヘルパーの資格ができて、掃除などのほかに身体に触れて介護できるのは有資格者だけになった」と語る。「ヘルパー一級になると、サービス責任者手当が付いたり、給与面にも反映される仕組みがある」というが、それだけでなく、「経験でやっていたことを知識で裏づけ、修正して、プロとして取り組む。意識の変化とスキルアップにつながる」のが資格取得の意義だという。

     また、「資格を持つことで自分を高く売れる(給料面や転職時)という意味でもモチベーションが上がる。免許を持っている従業員の人数が何人以上という基準で国から補助が出たり、一流企業という社会的な位置づけも上がっていく」とも指摘した。

     トラック業界でも、荷主がドライバーや事業者を「便利に使えるお手伝いさん」ととらえる風潮が根強く、煩雑な付帯作業を無償で求められるケースも多い。さいたま市内の事業者は、「中型免許は今のままで良いと思う」とし、運転免許のプレミア化がドライバーの地位向上につながる可能性を指摘する。

     「ドライバー不足が進めば中型免許の需要が高まる。一時的に若年者の雇用は難しくなるが、その時期を60歳以上の人材を再雇用することでしのげれば、いずれ中型免許を取ってドライバーになることが当たり前になる。それがドライバーと業界の地位向上につながる」という考えだ。

     一方で、「中型免許が廃止あるいは改正されなければ、ドライバー不足で業界が混乱に陥る」という声はやはり大きい。ただ、一昔前のように高い賃金を売りにできなくなった背景には、給料自体の目減りばかりでなく、若者がお金に対しても「草食化」し、「そこそこ稼げればいい」という志向に変化していることも大きい。だとすれば、中型免許があろうがなかろうがドライバー不足は避けて通れない課題となる。

     ならば、福祉業界の例に倣い、資格化、さらに資格の体系化によりステップアップの道筋を提示し、当事者のモチベーションを高めて、新たに業界に入ろうとする者の獲得を目指すという考え方も必要なのかもしれない。

     
     
     
     
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