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トピックス
第150回:代々受け継いだ土地売却
2013年9月6日
今回は、先祖代々受け継がれてきた土地を所有する社長さんが、土地を売却する決心をしたお話です。
この土地には社長さんが経営する会社の建物が建っています。土地は高度商業地にあるため、売却となると、かなりの高額になります。バブル経済の時代に、社長さんは金融機関から大きな融資を受けて自社ビルの増築工事をしました。おかげで自社ビルは新築同様の立派なビルに変わりました。時はバブル経済の真っ最中ですから、社長さんの会社も創業以来、過去最高の売り上げを記録し、借金の返済など楽なものでした。しかし、バブル経済が破綻して売り上げが減少し始め、今期もまた売り上げが減少しています。そのため今は、この借金返済のために資金繰りに苦労しながら、何とか会社を維持してきました。
社長さんは自分が所有する土地と会社名義の建物を売却して借金返済に充当し、残ったお金で店舗と自宅が一緒になった小さな物件を購入すればどんなに楽かといつも思っていました。しかし、この土地は先祖代々からのもので、受け継いだ自分は商売繁盛せずとも維持し、長男である次期社長に承継しなければならないという思いがあったため、今まで踏ん張ってきたと言います。
しかし、資金繰りがつかず、とうとう土地を売却することを決心しました。決心当初は心が重かったそうですが、今は「先祖からの土地を守らなければならない、という呪縛から解放されたような気がしてほっとしている」と社長さんは語ってくれました。
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