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    基準不明確な短時間労働 社保適用で1980年内簡に問題

    2013年10月28日

     
     
     

    kousei_1028.jpg 「トラックの乗務員には社会保険加入は必須」??。トラック事業者間の足並みをそろえる「輸送秩序」の観点が強調されるあまり、二つ以上の制度がごちゃ混ぜになった揚げ句、本来の制度が拡大解釈、適用されている事例が散見される。トラック乗務員と社会保険制度の関係もその一つで、事業者からは「法的な基準がいまだにわからない」といった声が聞かれる。



     食品の輸送・出荷業務が主力の兵庫県内のトラック事業者。乗務員同士が積み込み先などで声を交わす関係にある別の運送事業者A社について、次のように話す。「A社のドライバーは社会保険に入っていないと話しているそうだ。なぜ、そのようなドライバーがいまだに存在するのか」。「輸送秩序」の観点がトラック業界内で強調されている割に、身近な事業者の「不法行為」が見逃されていることに対して不公平さを実感しているのだ。

     雑貨輸送の県内の別の事業者B社では最近、60歳を超えて嘱託扱いになった乗務員の社会保険を抜く手続きを行った。手続きには乗務員本人が出向き、「週の労働時間が15時間以下でないと保険を抜けることはできない」と告げられて戻ってきた、という。

     社会保険の適用に関して健康保険法、厚生年金保険法の趣旨は、「就労者が雇用事業所と常時の使用関係にあるかどうか」によって判断するものとされている。では、常時の使用関係とは何をもって定義するのか。

     B社のように、週の労働時間を基準にして短時間の労働者の雇用関係を判断する見方がある。B社を所管する年金事務所(適用課)によると、1980年6月に当時の厚生省保険局などが各都道府県民生主管部あてに出した「内簡(ないかん)」と呼ばれる文書が根拠となっていると話す。

     内簡の記載内容は、?常時の使用関係にあるかどうかは労働日数、労働時間、就労形態、職務内容等を総合的に勘案して認定すべき?週もしくは月の所定労働時間が、その事業所に勤める正社員労働者のおおむね4分の3以上である就労者は、社会保険の被保険者として扱うべき?認定に当たっては個々の具体事例に即して判断するべきの3点に集約されるという。

     B社の場合、正社員の所定労働時間がおおむね20時間程度(15時間が、他の社員の就業時間の4分の3にあたる、との文言の解釈)であったと、この規定からは推察される。ただB社経営者は、「20時間というのはウチの会社の実態とは違う。15時間という数字がどこから出てきたかはいまだに分からない」と話す。所管する年金事務所担当者も「15時間という絶対的な時間で短時間就労者を規定する文言はない」と話し、基準が不明確なのは否めない状況だ。

     冒頭の食品輸送会社社長は内簡の存在について、「そんなことが可能なのか」と驚いたように話す。また、「ウチにも、短時間で輸配送を済ませられる運転業務はたくさんあり、60歳以上の運転者もいる。労働時間を見直して、法的に問題のない形で社会保険を見直したい」と話した。

     一方のトラック乗務員の選任基準は、貨物自動車運送事業輸送安全規則に書かれた3項目(日雇いでないこと、2か月以内の雇用期限を定めていないこと、14日以内の試用期間中のものでないこと)を守る必要はある。兵ト協適正化事業部によると、法的に社会保険の適用を受けない乗務員に関しては、Gマーク制度も含めた適正化の指導対象にはなっていない。

     
     
     
     
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