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    荷主を「選ぶ」事業者 年末・年度末の需要「運賃値上げ交渉へ」

    2014年11月6日

     
     
     

    truck3_1103.jpg 燃料価格の高止まりや安全対策、社員教育など様々なコスト増加の中で、少しでも運賃の値上げを求め、運送事業者が荷主を「選ぶ」という傾向が少しずつ出てきている。特に現在、平ボディーの大型車や鋼材・重量物などの車両確保が困難であるため、雑貨輸送などと比較して運賃交渉は行いやすいようだ。



     大阪市に本社を構える運送会社は「これから年末、年度末にかけて輸送需要は高まる。特に、鋼材や建設資材、機械物の輸送で大型平車などの需要が高まっていることから現在、荷主に運賃値上げを求めている」と話す。

     同社では関東方面の輸送で、荷主に対して一律の運賃値上げ交渉を行い、一部のスポットに関しては値上げが実現した。さらに現在、専属でも値上げを求めている。同社社長は、「運賃交渉をしなければ、このままズルズルと運賃が値上げされないまま輸送需要が高まり、経営が苦しくなる」と予想し、運賃交渉に応じてもらえない場合は、車両不足を理由に荷主選別を行うとしている。

     「以前までは荷主の言いなりになって、車両を無理して用意していたが、結果的に当社が赤字を抱える状態では何の意味もない」とし、「傭車先でもスポットや定期的な輸送でも、運賃値上げの交渉を行っている。今後、値上げに応じてもらえる荷主には、できるだけ車両を手配するが、運賃値上げに応じてもらえない荷主には手配しないことも考えている。今後は荷主を選別していくことも必要」と語った。

     一方、堺市に本社を構える運送会社でも「一部の荷主からは深刻な車両不足が理解されていることから現在、運賃の値上げを求めている」とし、「当社では東北・関東方面への建設資材などの輸送を行っており、傭車と自社車両で毎日運行している。しかし最近では労務規制などが厳しく、思うような運行が行えない。傭車と自社車両の比率を半分にするなど、できる限り労務問題が発生しないように取り組んでいるものの、過去と比較して東北・関東方面までの運賃も約1・5倍に上昇しており、当社も赤字で我慢して傭車していた部分があった。現在は、『赤字であれば傭車が確保できない』として運賃値上げ交渉をし、ようやく一部で値上げが了承され、赤字部分が少しずつ減少している」という。

     しかし、いまだに荷主企業の中には車両不足を理解していない荷主企業もいるとし、「今後の繁忙期を見据え、今一度、運賃値上げ交渉を行い、対応してもらえない荷主企業に対しては手配する車両の減少などを図っていくしか方法がない。今後は年末、年度末にかけて大型平車、トレーラなどは本当に車両・傭車確保が困難になる。運賃値上げ交渉を行う時期だ」と運送業界に向けて語った。

     
     
     
     
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