年末の繁忙期に向けて、車両不足が懸念されている中で、大阪府堺市の運送事業者Ａ社からとんでもない話を耳にした。Ａ社によれば、取引先の運送会社では、元請けの大手鋼材会社と契約した台数分で車両を確保できずに輸送できなかった場合、運賃の範囲をオーバーした分について運送会社が弁済するというものだ。

　Ａ社社長は「大型１台を８万円で請け負ったが、車両が確保できずに荷主が不足車両分を、ほかの会社から確保した場合、運賃が13万円と予算を大幅に上回ってしまった。そこで車両を用意・確保できなかった運送会社に差額の５万円を弁済させるもの」と話す。（詳しい内容は、物流ウィークリー１１月２３日号に掲載しております）

　ディーラーの営業マンの一部からも、万一、予定車両が確保できず仕事に穴をあけたり、運賃予算を大きく上回った場合は運送会社が弁済するというシステムについて聞いていた。荷主からの仕事の依頼は年末の繁忙期でも安易に仕事を請けていては、車両不足で赤字に陥る可能性も高いと考えている。