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物流ニュース
木村運送 木村塁取締役 若き経営者の挑戦
2022年8月2日
木村運送(木村収一社長、神奈川県平塚市)の木村塁取締役は、1924年の創業から98年となる老舗運送会社の後継者として日々研さんを積んでいる。学生の頃から「何か大きなものを変えていきたい」という志を持ち、経営者の道を選ぶ。大学卒業後、携帯電話会社の法人営業を経て、親族が経営する同社の後継者として立候補。入社してから約10年になる。
事務や経理などから現場まで会社の業務を経験。同取締役が力を入れたのが、ITの推進と業務の効率化だ。歴史のある老舗企業だけに、アナログなやり方が多く残っていたという。
パソコンの使い方やメリットを説明した資料を作り、毎日時間を作って、社員一人ひとりに寄り添うかたちで何年もかけて説得した。その上で、「アナログにも意味があり、逆に効率が良い場合もある」と指摘。アナログとデジタルの使い分けには特に気を配った。
入社後5年から6年は社内外の信頼を得るための時間だった。社内を説得した粘り強さは荷主との関係構築でも発揮された。足繁く顧客のもとに通い続けて、6年の歳月を経て信頼を勝ち取った。
物流以外にも不動産賃貸や外国人人材活用など多角的に事業を展開。相乗効果を得て、売り上げも入社時の10倍まで増やすことができた。「10倍にできたのも老舗のリソースとアセットがあったからこそ」と謙遜する。
高品質で安全な輸送サービスを提供できる社員は何よりも自慢できる存在。事故を起こさないために、残業時間を40時間以内に抑えるなど無理のない運行ができる体制を整えている。社員が納得する賃金を支払うことができるのは、IT化や効率化で無駄な経費を削減したから。その分、社員に還元してきた。新世代の後継者の挑戦は続く。
◎関連リンク→ 木村運送株式会社
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