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物流ニュース
多種多様な人材確保術
2014年6月2日
人材の確保が難しくなっているが、大学と手を組む大手や口コミを利用する中小企業など、各社それぞれ、いろいろな手段で人材を確保している。
朝日大学(岐阜県瑞穂市)との産学連携協議会とインターシップ実施に関する調印式を実施したのは、セイノーホールディングス(同大垣市)。田口義隆社長は「即戦力と国際社会に対応できる人材の育成に力を入れている総合大学との連携を開始できたことは光栄」とコメントしている。
また、「ドライバーがドライバーを連れてくる」というのは、中部地方の運送事業者。トラック30台で一般雑貨を扱っている。「口コミでウチの待遇がいいと広がっているようだ。ドライバー同士のつながりで『紹介してほしい』と言われるらしい」と笑う同社社長。「ドライバーは前の会社を辞めて1か月以上経っておれば入社を認める」と説明する。
愛知県内の運送会社も「求人媒体も使うが、主として在籍するドライバーの知人や紹介を軸にしている」と話す。ポイントは、業務も私生活も問題のない優秀なドライバーを紹介してくるからだ。「優秀なドライバーの知り合いは、真面目な人間が多い」と話す。更に「紹介であれば、簡単に辞めることもできないので定着率もアップする」と効果を示す。
年度末を過ぎても人材不足の解消が見込めるかどうかは定かではない。「消費増税の影響が、どこまで出るのかわからない」というのは、愛知県の運送事業者。「この忙しさが続くかどうか、ドライバーの確保にも影響してくる」と頭を悩ませる。
しかし、三重県の運送事業者は「荷主が時間指定をはずせば、もっと効率的に動くことができ、少ない人数でもカバーできる」と指摘。
愛知県内の事業者は、常に色々な媒体で求人募集をかけているという。「コストはかさむが仕方がない。費用をかけずにスポット的な募集をかけても人材は集まらない。継続的に媒体に載せることで、仮に掲載が終わっても求職者の脳裏にはインプットされているので問い合わせをしてくる」と話す。
同社は高校の新卒採用も積極的に行っている。「中型免許の問題もあり、即戦力とはいかないが、2トン車からじっくり育てていく」としている。途中で辞める可能性については、「そんなことを心配していたら何も出来ない。辞めないように当社の良さをわかってもらうしかない」と語る。
静岡県の事業者は、求人誌掲載の文言に一工夫している。「今でこそ『物流コーディネーター』という言葉を聞くが、これが大事な部分。この言葉だけで面接者の数が格段に変わってくる」と話す。「大卒者のプライドを傷つけずに募集ができる。ドライバーとして活躍している人間もいる」と説明する。この記事へのコメント
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