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ブログ・高橋 聡
第255回:令和時代の運送業経営 管理職編(53)
2024年1月22日
【管理職編】53
「コロナ禍で頑張る運送業経営者を応援します!」というシリーズで新型コロナウイルス影響の下で「令和」時代の運送業経営者が進むべき方向性、知っておくべき人事労務関連の知識・情報をお伝えしています。
今号も前号に続き「管理職」をテーマに求められる役割、責任等に関し解説してまいります。(その2)
1.中小運送業の管理職に必要なスキル(知識編)
中小運送業の所長・管理職は多くのスキルが必要な業務です。それぞれに関し詳細な知識は不要ですが、概要的な知識を把握しておく必要があるでしょう。(1)運行管理、配車管理に関する知識
荷主からの荷物の配送要請に関し、運行計画をたて実施していくための知識が求められます。
改善基準告示に定められた拘束時間、連続運転時間、休息期間等のルールを理解していくことが必要となります。(2)点検、整備、ドライバー教育に関する知識
車検、点検に関し不備がないように整備管理者と連携し対応していくことが求められます。入れ替えの多い車両管理業務について点検、保険等に関し抜け漏れのないよう対応していくことが求められます。
また、初任者研修、事故惹起者研修、高齢者研修等の教育・適性診断を抜け漏れなく実施していくことが求められます。(3)計数管理・財務に関する基礎知識
荷主と運賃交渉する際に運送原価計算に関する知識が必要となります。燃料費、点検・整備、償却、労務費等に関する構造を理解する必要があります。営業所の月次の営業成績を管理していく計数管理能力が必要です。一般に営業所では「売上総利益」(粗利益)の達成責任を担います。
効率的な要員配置、時間把握・管理、採用管理及び現場の売上・利益に関する計画、実行、対策等の責任が求められます。
(4)労働関連法に関する知識
ドライバー採用、管理、育成、給与等に関する事項及び通勤災害や労働災害発生時の対応、退職・解雇等に関し、労働関連法の知識が必要となります。2.現場での対応力
中小運送業の現場では事故や想定していないようなトラブル等が多く発生します。そのため突発的なトラブルへの対応スキルが求められます。所長、管理職は知識面だけではなく行動面のスキルも求められます。
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筆者紹介
高橋 聡
保険サービスシステム社会保険労務士法人
社会保険労務士 中小企業診断士
1500社以上の運送会社からの経営相談・社員研修を実施。
トラック協会、運輸事業協同組合等講演多数。 -
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