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    三井物産ロジスティクス・パートナーズ JーREIT初のOBR

    2015年4月3日

     
     
     

     三井物産ロジスティクス・パートナーズ(東京都千代田区)は現在、既存施設の再開発と大規模改修に力を入れている。昨年は、千葉県八千代市の「八千代物流センター」の再開発事業を完了。川島高之社長(写真右)は同センターについて、「どの物流施設よりも顧客満足度に自信がある」と自信を示す。
     再開発に注力する理由について同社長は、「不動産相場が上昇しているいま、時流に乗って値上げされる同業者も多いと聞くが、『テナントあっての我々』というのが当社の基本方針」と説明。「人件費も燃料費も高騰し、さらに荷主からはコストダウンのプレッシャーをかけられ、物流事業者は非常に苦しい状況。好景気と言われる一方で小売価格が下がっており、荷主自身も厳しい」とし、強気の交渉で値上げをするようなことはせず、「日本経済にプラスになるよう適切な施設を適切なコストで提供することが我々の仕事」と使命感をにじませる。


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     同社が昨年最も力を注いだ「八千代物流センター」は、JーREIT初の「保有物件の全面的な再開発事業(OBR)」。平屋・築古の施設を、わずか1年半で最新鋭のマルチテナント型へと建て替えた。
     同センターでは、免震構造を採用。伊藤清広施設管理部長は、「地理的には地盤の良いエリアだが、さらに免震機能を取り入れることで、テナントにとってはさらに満足度の高いものになった」と胸を張る。
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     また、工場で作った柱や梁を現場で組み立てる「PC(プレキャスト・コンクリート)工法」を採用し、現地での作業量を圧縮。「正直言って工期はかなりキツかった」としながらも、あらゆる価格が高騰する中、コスト削減とスピードアップを実現したという。
     震災を経て、BCPの対応にも注力。「仮設トイレを入手するのが大変だった」という当時の経験から、敷地内の井戸水を活用し、停電時に発電機で水を汲み上げ、各階東西にあるドライバー用のトイレに給水されるという。
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     また、日中の蓄電で夜間に点灯するソーラー街路灯は、中にコンセントがあり、非常時には携帯電話の充電も可能。備品類を入れられるボックスもある。
     飲料の自販機は、災害時に中の商品を供給する「災害救援ベンダー機」を設置。喫煙所には、担架代わりに使える「レスキューボードベンチ」を設置している。伊藤部長は、「テナント企業に安心して利用頂けるように、何かあった時の対応として、いろいろ考えている」と自信を見せる。
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     川島社長は、「当社にはゼネコン出身者もおり、技術者を集めて専門部隊を設けているのが強み」とし、「苦労した経験は次の開発に反映している」と話す。現在は「成功体験を積み重ねている段階」とし、「もともと立地条件の良い物件を先行して取得しているため、建て替えでしっかりした物件を上に作れば高く評価していただける」。事実、同センターは、旧施設に入居していたTOTOをはじめ、日立物流など、竣工までに100%のリーシングが完了している。
    ◎関連リンク→ 三井物産ロジスティクス・パートナーズ

     
     
     
     

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