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    ゼロ プロ育成への取り組み、段階的に挑戦

    2015年7月13日

     
     
     

     ドライバー不足が年々深刻化しているなか、ゼロ(神奈川県川崎市幸区)では、10代の若者を採用し、約5年をかけてキャリアカーのドライバーに育てるプロジェクトに取り組んでいる。採用の対象となるのは、普通免許を取得した18歳以上の若年者。高校生向けにパンフレットを作成し、同社の事業所がある地域の高校に配布している。
     入社後の研修は段階的に行われる。大卒者や専門学校卒の整備職も含めた、すべての新入社員が参加する集合研修に始まり、座学を中心に社会人としての基本や自動車、安全の基礎知識を学ぶ。その後、実車を使った実技研修を経た後、配属先での勤務が始まる。配属後は補助的な業務を担当しながら、社内検定に向けて訓練が開始される。社内検定は、敷地内で商品車を扱うことができる「構内検定」と商品車に乗って公道を走ることができる「自走検定」があり、検定に合格することで、担当する業務の幅を広げることができる。


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     2年目からは中型免許の取得が目標となる。中型免許を取得することで、1台積みセルフローダーが運転可能となり、本格的な輸送業務に就くことができる。
     同社では業務に必要な運転免許を会社負担で取得できる。順調に進めば、2年目で中型免許、3年目で大型免許、けん引免許取得に挑戦することになるが、見合った技量を身につけていなければならない。所属長の推薦を得た後、本部や安全管理部が許可した者だけが免許取得に挑戦できる。「入社時期や年齢だけではなく、適性があるかどうかで進み方に差が出てくる」と人財開発室の酒井孝明課長(写真右)は説明する。
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     車両輸送の仕事で、キャリアカーの運転以上に難関となるのは商品車の扱い方だ。自動車はメーカーやモデルごとに特性が異なり、エンジンの始動方法一つをとってもさまざま。同社の場合、新車から中古車、個人のマイカー輸送までターゲットとしているため、さらに多くの知識が求められる。客先で慌てないためには、膨大なパターンの蓄積が必要となる。経営企画部の澤口範行課長(同左)は「経験値を上げないことには全く使いものにならない」と説明する。バッテリー上がりなどの不測の事態にも一人で対処しなければならない。「雨天の場合は難易度が3倍ほど膨れ上がる」と澤口氏は続ける。
     現在、プロジェクトは3年目。1期生は中型免許取得を目指している段階だ。彼らが一人前のキャリアカードライバーとなるまでは、まだ時間が必要だが、同社の企業理念である「品質」を体現するプロドライバー育成のため、今後も試行錯誤を続けていく。
    ◎関連リンク→ 株式会社ゼロ

     
     
     
     

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