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物流ニュース
八潮運輸 宮地宙社長 「管理者クラスの育成に取り組む」
2015年12月1日
「100年100億企業」をスローガンに挑戦を続ける八潮運輸(宮地宙社長、埼玉県八潮市)。今年75周年目の同社が倉庫事業を開始したのは5年前だ。運送メーンの同社が、営業倉庫事業に参入し5年間で得たもの、そして倉庫事業者として目指すものとは何か。
2012年から取り組む中期計画で、同17年までに売り上げ50億円を目指す。その先に描くのは「創業100周年で売り上げ100億円」の目標だ。宮地社長は、「運送だけでは仕事の広がりに限界があると感じ、倉庫事業への参入を決めた」という。
紙・パルプの輸送と業務請負のプロフェッショナルとして成長してきた同社。倉庫を得て目指したのは、「会社として、サービスの幅をさらに広げるとともに、社員の活躍の場を広げること」だった。
初めての倉庫は、吉川市内に1000坪あまりの床面積で、店舗のショーケースを預かる仕事から始まった。「どんな荷物でもニーズがあれば引き受けよう、やってみようというスタンス」と同社長。倉庫拠点は毎年増え、古河、八潮、谷塚と4か所で合計5000坪、扱う荷物も建材系、ドライ食品、雑貨、レンタル家具と多岐にわたる。
「今までの物流をしっかりやりつつ、付加価値や独自のサービスを提供できたら」と始めた倉庫事業。3年前には倉青協に加入した。「先輩方の考え方や仕事に触れ、ウチの強みは何かと考えるきっかけになり、経営者としても刺激を受けている。今は、倉庫で色々な仕事を手掛けていく中から、独自性を見いだしていければ」と話す。
グループ全体で、大型・トレーラは65台、2トン・4トンは20台を保有。創業から75年間培ってきた足回りも生かした事業展開で、運送、倉庫の相乗効果を狙う。
倉庫事業に乗り出して5年。いま、同社が取り組むのは管理者クラスの強化と育成だ。「100年100億を目指すうえでも必須」とし、労務管理だけでなく数字の管理の強化を図っている。
同社長は、「意欲と能力のある者にチャンスが与えられる体制を作る」とし、「職人式で、その部門でキャリアを積んでも上に一人の管理者がいれば、その下の人間が力を発揮する場を提供することが難しかった」という今までの社内体制を見直し、倉庫部門でも積極的な人材登用を図っていく意向だ。
「営業倉庫の事業展開で、新たなネットワークが広がったのも大きなメリット」。様々なニーズに、自社だけでなく、ネットワークを生かした対応が可能になった。「お客様からも社員からも選ばれる企業になる」と、同社長は誓う。
◎関連リンク→ 八潮運輸株式会社この記事へのコメント
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