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物流ニュース
NSU物流サービス 都甲社長 配当金の臨時ボーナス、従業員を株主に
2015年12月17日
「ドライバーを株主にすることで定着率の向上をめざすことができる」と話すのは、NSU物流サービス(大分県宇佐市)の都甲朝博社長。「株を持たせることで、コスト面なども意識するようになる。事故の件数も減り、いい循環を生む」と指摘する。
自社株を従業員に持たせるには規制が多く、新たに「社員持ち株会」を設立し、11月に登記を終えた。オーナー株の10%(5000万円)を持ち株会に提供し、「年10%の配当を考えている」という。110人いる従業員のうち、5割が自主的に参加した。「参加しやすいように、臨時ボーナスを出した後に『このボーナスで参加したい人は参加して欲しい』と呼びかけた」。
「オーナーだけがいい暮らしをしている運送会社は少なくない。当社では年2回のボーナスと臨時ボーナスを出し、年4回のミーティングを行うことで経営内容をガラス張りにしている」という。「離職するドライバーは少なかったが、20年を超えるドライバーも出てきており、定年対策としても考えた」と話す。
「知り合いの大手メーカーでやっているところがあり、アドバイスをもらいながら進めてきた」という同社長。「来年6月の決算を終えれば、理解してくれる従業員も増えると考えている。7〜8割の従業員が参加してくれればうれしい」という。
「メリットはたくさんあるが、唯一のデメリットは倒産した場合」と苦笑する。「あくまでも自主参加。上場も視野に入れているが、従業員が株主であれば引き抜きにあっても辞めないし、定着率は必ず良くなる。定着率がよくなければいい組織はできない」という。
「いい状態で次の世代にバトンタッチしたい。従業員と共存共栄の会社を目指さなくてはダメ。私の目の黒いうちは、年1割の配当を必ずやっていく」という。
◎関連リンク→ 株式会社NSU物流サービスこの記事へのコメント
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