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物流ニュース
いちき歯科 市来正博院長 歯科でSAS治療
2016年3月8日
「21世紀の国民病」である睡眠時無呼吸症候群(SAS)。近年、歯科医院でも治療の動きが少しずつ見られている。
いちき歯科(大阪市北区)では、市来正博院長自身がSASであることが発覚し、現在も治療中だ。「車を運転中、ふと意識がなくなりヒヤっとした経験がある。幸い、大事には至らなかったが、SASは自覚症状がない場合も多い。SAS治療の重要性を運送業界に広めていきたい」と話す。
日本でいびきをかく人は2000万人、SASの推定患者は300万人といわれており、癌や脳梗塞、糖尿病の患者数よりも多い。「基本的には太っている人はSASになりやすいが、欧米人に比べて東洋人はあごが小さいため、太っていなくても(BMI25以下)SASと診断される人が3割ほどいる」と市来院長。
SASは昼間の眠気だけでなく、集中力の欠如、ドライマウス、夜尿症などさまざまな症状がある。SAS患者に多い特徴の一つに「顎」の形があり、「顎の先端から首にかけてのラインが、首に向かって下がっている場合はSASの可能性が高い」という。「軽度のSASでも高血圧になりやすく、3割の患者が高血圧といわれている。また代謝異常や心疾患系・脳血管系のリスクを高める。無呼吸を放置していると、12年後に4割以上が心筋梗塞や脳卒中を起こし、これらが原因で寿命を縮めることになる。糖尿病、腎臓病、不整脈などの合併症も高い確率で発生する」と、さまざまなリスクを説明する。
トラックドライバーをはじめとする職業ドライバーには肥満傾向の男性が多く、自覚症状が乏しい傾向にある。過去にトラックドライバー2万人に対して行われた大規模な調査では、重症の睡眠呼吸障害があると診断されたトラックドライバーの86%が眠気などの自覚症状に乏しいという結果が出ている。
そんな中、マウスピースなどによるSAS治療が徐々に増えつつある。市来院長は、「ドライバーの眠気を原因とする事故は、事故全体の10〜30%を占める。SASは継続的な治療が何よりも大事であることを広く知っていただきたい」とした。
◎関連リンク→ いちき歯科この記事へのコメント
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