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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(41)営業改革実践シリーズ9
2014年1月31日
?人材ビジネス進出で本業(運送業)の経営活性化実践事例
■人材管理(自社ドライバーの意識改革・人材派遣管理職の考え)1、人材管理
運送業が人材派遣事業に進出するメリットとして、自社ドライバーの確保力がアップすること(採用力アップ)が挙げられる。自社ドライバーで採用広告を出してもなかなか思うように集まらないことが多い。派遣ドライバーの名目で求人を出すと案外集まる。この理由は、派遣スタッフという働き方が責任感の面で正社員に比して弱いことが関係している。ドライバー職の派遣スタッフから「仕事が合わなければすぐに辞めればいいや」とよく聞く。なぜかというと正社員で入社し即退社となれば経歴に残るが、派遣であれば「派遣ドライバーとして色んな企業へ派遣されていた」と言えば、経歴としてさほど印象は悪くないとのこと。こうした責任感に欠ける人材をまとめ上げて派遣先に人材力として提供し続け、売り上げを上げることが派遣ビジネスの成功の鍵である。
2、ドライバーの意識改革
この派遣スタッフが自社正規ドライバーの意識向上にどのように役立つのであろうか。運送会社は日々目まぐるしく動いており、記録をとる時間がないほど、毎日の業務に忙殺されている。そのような中で、ドライバーに対して会社として要求することがある。自社のドライバーから「そこまで要求されるなら僕は今日で仕事を辞めます」と開き直られた経験のある経営者、管理者の方もいるに違いない。当然、急に辞められれば即明日からの業務に支障がでる。ドライバーに対して強気に出られないこともある。派遣事業を展開することで良くも悪くも人材は会社に溢れ返っている。もし、経営者、管理者を困らせるドライバーが出現した場合にも、後任のドライバーは派遣ドライバーの中から引っ張ってくることが可能。確かに正規ドライバーに比べれば責任感の弱い人材が多いが、全ての派遣スタッフがそうではない。キラリと光る人材を発掘できる可能性もある。
3、人材派遣会社の管理職の考え方
人材派遣の管理職に求められる資質は、?選り好みしないこと?。面接に来た人全てに仕事を提供できるというくらいの広い心が必要である。人は見た目で判断は出来ない。特に、運送業・物流業では、その傾向は強い。キラリと光るいい人材を発掘する目は選り好みしないという意識を常に持つこと。派遣スタッフ一人ひとりに合った仕事をマッチングしていくためにも、たくさんの派遣スタッフを受け入れ、同時に派遣先を営業力によってゲットすることである。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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