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ブログ・鈴木 邦成
物流改善の維持力
2010年1月24日
創業と守成
「守成は創業よりも難しい」ということがよくいわれます。
これは物流改善の分野でもいえるようです。
物流効率化、物流改善を進めることは容易なことではありません。
しかし、それにより達成した効率化、改善のレベルを長期間にわたって維持していくのは、さらに難しいことともいえるのです。
トヨタ生産方式の中の「清潔」
トヨタ生産方式で使われる5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)のうち、清潔というのはどのようなことを指しているのでしょうか?
整理・整頓は5Sの中でも重要度が極めて高いもの、清掃は見える化を実現するためには不可欠、躾は現場力の強化になくてはならない概念といえましょう。
しかし清潔というのは一見、そうした他の4Sに比べて地味な印象しか受けないかもしれません。
維持力の強化
トヨタ生産方式に詳しい実践者などに聞くと、「清潔とは維持力につながる」ということになります。
生産現場や物流現場で、整理・整頓などを徹底的に行うことは容易なことではありません。
けれどもさらにいえば、それを維持していくのはもっと難しいことで、その維持を行うために清潔はなくてはならない概念であるというわけです。
在庫を一時的に圧縮しても、それがすぐにリバウンドしてしまうという経験をお持ちの方も多いでしょう。
現場改革、物流改革を実現しても、その成果をいつまでも継続していくには、さらなる努力が必要というわけです。 -
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筆者紹介
鈴木 邦成
物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。 -
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