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ブログ・鈴木 邦成
物流不動産マーケットの行方
2010年2月12日
日本経済の足腰
リーマンショック以降、ようやく足取りがしっかりし始めたところで、ハイブリッド車をめぐるリコール問題がわき上がり、日本経済の足腰が再び不安定になってしまいました。
ただし、さまざまな「外因」だけでなく、産業構造の変化にいかに対応していくかという問題を含めて、我が国の産業政策を根本から見直す時期にも来ているように感じられます。
岐路に立つ物流不動産
この数年の間に大型物流施設が相次いで建設され、その実態はともかく「物流不動産バブル」という言葉が物流マスコミに踊ることも少なくありませんでしたが、リーマンショック以降、物流不動産マーケットは明らかに岐路に立っているといえましょう。
以前に比べ、各段にこの領域のプレーヤーが増えたということもありますが、「良い物流センターと悪い物流センターの相違点」について、オペレーション面のみならず、施設面からも、物流事業者が考える傾向が強くなってきているようです。
「好ロケーションという理由だけで物流不動産開発企業、物流金融企業などがヤミクモに物流施設を建設しても、荷量の減っている物流企業などが安易に施設を借り受けてくれるというわけではない」ということになるのでしょう。
ただし、その一方で最新鋭の優れた物流施設を活用したいというニーズは一定量、存在することも事実です。
それゆえ、今後はこの領域でも勝ち組、負け組が、これまで以上にはっきりしてくることになるのかもしれません。 -
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筆者紹介
鈴木 邦成
物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。 -
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