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物流ニュース
添乗指導の教育期間 独り立ちまでどれくらい?
2019年2月14日
運送会社では、ドライバーの添乗教育は新入社員教育ではつきもの。添乗教育は「無事故・無違反のため、時間がかかっても万全の状態を確保できて、1人で送り出すには必要」といった声もある一方、「1人で仕事をしなければ学べない部分もある。基本を教えたら1人で行かせてあげることも必要では」との声もある。今回は各社で教育に関わる人たちに添乗教育期間について聞いた。
ヤマガタ(三木管孝一社長、茨城県日立市)厚木営業所の久保雄一所長は「当営業所では、1か月から1か月半程度で添乗訓練を完了することが多い」と話す。この期間は、同社が基本ルールとして2週間以上の添乗期間を設けている上、荷主が1か月以上の添乗期間を希望していることが影響しているという。同期間に加え、ヤマガタ本社の安全管理部から安全確認のほか、荷主側の面談・テストなどを受け、合格してはじめて添乗期間が終了すると規定されている。
久保所長は「もちろん、ドライバー本人と会社側双方で納得の上で添乗期間は終了する。また、ドライバー個人の資質にも左右されるが、一定期間後にアフターフォローとして再度添乗して安全確認を行うケースもある」としている。また、「添乗期間の長さはドライバーの給与にも影響するので、当人の生活を守るためにも安全確保の課題を守りながら適切な期間を設定しなければいけない」と話す。
福嶋商事(埼玉県川口市)の福嶋徹也社長は「添乗期間は1週間程度をめどにしている」と話す。福嶋社長は「スポットまたは難しい現場の仕事を除けば、1週間程度で基本的な運転や現場のことは覚えられる仕組みになっている。今は教習所でも免許取得時に大型トラックに触れられる環境が整っている上、早く1人で走りたいというドライバーの声もある」と話す。
同社では入社数日で添乗するドライバーから基本的な運転・社風などが伝えられ、残り3日程度は社長自ら添乗にあたるという。加えて福嶋社長は「もちろん、難しい現場などを経験する際には他のドライバーと一緒に行ってもらう。当社のドライバーが多く行く現場などではドライバー同士で情報交換をして仕事内容を学んでもらっている。添乗期間に基本的なところを覚えてもらい、その後は応用部分を学んでもらっている」と話す。
他にも添乗期間を現在の形に決めた理由として「過去に、基本的な運転技術があるのに、いつまでも独り立ちさせてくれないから、という理由で転職してきたドライバーの例もあり、ドライバーは一人で走りたいという人間も少なくない。過保護過ぎてもモチベーションにつながらず適切な訓練とはならない」と教えてくれた。
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