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ブログ・船井総研ロジ
第69回:物流企業の強みを活かす「リサイクルビジネス」
2010年8月17日
物流企業の目下の課題は、減少し続ける物量への対策です。
その打開策として徹底的なコスト削減や、営業の強化を進めて利幅を保とうという動きが、各企業とも盛んです。しかし、あくまでそれらの位置づけは短期的なものです。時流に抵抗する策であると、言ってもよいかもしれません。
では中長期的な視点で見て、どのような策を講じるべきでしょうか?
そのひとつの解として、現在船井総研の環境ビジネスコンサルティンググループでは、「不用品リサイクルビジネス」への参入をご提案しています。(1)時流に適応して、(2)既存事業の強みを活かすことのできる事業がまさに「不用品リサイクルビジネス」です。
それぞれ補足しますが、
(1)時流に適応する・・・現在、大手スーパーで、「○円以上お買い上げで、ご家庭で不用なものを△円で買取ります!」といった取組が非常に好調です。商品を購入する前に、「不用な物を売る」といったプロセスが入るためです。
(2)既存事業の強みを活かす・・・今までの物流ノウハウと、パイプを活かすことが可能です。
ただし、我々がご提案する「不用品リサイクルビジネス」は、従来の「不用品リサイクルビジネス」に物流企業としての強みを付加した、新しいモデルです。
従来の「不用品リサイクルビジネス」とは、一般のお客様から買取った商品をリサイクルショップなどの店舗で販売するといったものです。これだけでも利益は出ます。粗利率が非常に高いからです。例えば商品カテゴリーなどで若干の差異はあるものの、1000円で買い取ったテレビは、その10倍で販売しても売却できます。基本的に販売額の10%~15%で買取りします。
しかし、我々がご提案する「不用品リサイクルビジネス」は、粗利率の高さに加え、回転率も高くなるモデルです。
実店舗のみの展開だけではなく、バーチャル(ホームページ)でも販売するのです。しかもこれが通常のHPとは異なります。我々の会員企業全員で一つのホームページを運営するのです。リサイクルショップは、買取量が発展の大きな要因ですが、その量的心配がなくなります。
引越会社ですと、お客様の家に上がる理由があり、さらに買取り依頼が出る時期は引越し時期が多いためさらに強みを活かすことが可能です。また、倉庫業では倉庫を利用したショップ展開も可能です。
なお、この事業を実現させるためには、「一般廃棄物収集運搬」の資格などが必要ですが、その資格取得支援も合わせて、我々では90日間でこの仕組みを構築するといったメニューを開発しました。
つまり今から取組み出せば、来年頭に実現させることが可能なのです。
(株式会社船井総合研究所・山本大地)
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は09年08月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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