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    第80回:廃棄物は「リデュース」の方向へ

    2010年12月7日

     
     
     

     私が廃棄物ビジネスに携わり、8年を超えようとしていますが、時流がいよいよリサイクル局面からリデュース局面に入ろうとすることを感じます。


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     8年前は、関東そして大手企業を中心にリサイクルへと向かおうとしていました。排出元がリサイクルを優先して業者選定基準に置き始め、そして廃棄物処理業の進んでいる企業がリサイクル化に徹底的に拘り、自社施設を変えていこうとしていた時期でもありました。排出元でもコストよりもリスクを最優先する時代です。そしてそのリサイクル化した自社設備を、顧客に伝える為に廃棄物処理業の営業が変わった時期でもあったと思います。
     以降の数年間は様々なリサイクル施設と手法が現れてきました。当然、排出元も現在の自社廃棄物でのリサイクル化が全てではなく、常に新しいリサイクルを受け付けるようになってきました。
     しかし2年程前から始まった資源高騰によって、リサイクル化と別の視点での有価物化による買取への意識変換も始まってきました。つまりリサイクルは当り前であり、そのうえで有価物での買取は行なわれているかも見るようになったわけです。その後の金融危機とともに始まった資源暴落によって、更に変化は廃棄物のコストダウン化へとなりました。
     リサイクルと有価物も当り前でありながら、更に廃棄物コストを下げる為の廃棄物の発生抑制を講じる現在となっています。
     もちろん、これまでも自社廃棄物の抑制を目指していた企業も多かったものの、自社の様々な関連部署に対しての強制力を利かせることができないことも多くありました。モノづくりの企業ならばモノをつくることを優先されており、廃棄物対策は主に考えることではないということも多かったのではないでしょうか。しかし全社的な環境対策とともに、コストダウンに関しても全社的な命題として与えられている今は、コストダウンの強制力も働いています。
     この事象に至る理由は様々なことが重なった結果ではあります。しかし、そのリデュースへの流れは数年前から解りきっていたことでもあります。物事の本質として、本来あるべき姿を考えれば、廃棄物を新たに再生することも重要ですが、それ以前に廃棄物を出さないようにするべきなのでしょう。
     これは廃棄物に関することだけでなく、全ての事柄をマクロに捉えれば解ることであり、本質が何かを見極めることにより、その時流が何れどの方向に向うかも予測することがあります。
     我々コンサルタントの仕事のひとつに、過去分析して未来を予測するということがありますが、予測は単なる勘などではなく、その本質を見極めることでもあります。時流を探りたいならば、是非過去を分析して本質を見極めてください。
    (株式会社船井総合研究所・貴船隆宣)
    ☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com
    ※記事は09年11月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

     
     
     
     

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