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ブログ・船井総研ロジ
第125回:3年で10億円つくる方法!
2011年1月10日
いま、総合建設業が業績を上げるためのもっとも有効な方法の一つが環境ビジネス・省エネビジネスへの新規参入です。新規参入から、半年で実績を出し、1年目1億円、2年目3億円、3年目10億円を目指す方法として、注目を浴びています。
このビジネスモデルは、総合建設業が、施主に対して建築請負現場の環境コスト(電気代・水代・ガス代・油代・ごみ代)を削減し、そこで発生する設置工事や改修工事を請け負うものです。環境コスト削減によって生まれた金額を、建築工事費用に充てます。環境提案・省エネ提案によって、総合建設業が建築工事需要を創り出すことに特徴があります。
提案の対象は、工場・倉庫・商業施設・事務所・店舗・ホテル・オフィスビル・学校・病院等、多くのユーザー企業にわたります。たとえば、東京都内の中堅ゼネコンは、某物流センターへの提案を行っています。物流センターは床面積1万2000平方m×3階建てで、年間の環境コストは8000万円でした。
また、センターは折半屋根のため、夏の暑さを何とかしたいという、強いニーズがありました。これに対して、省エネ機器導入・廃棄物処理の見直しを行った結果、年間2150万円(27%)のコスト削減が可能となりました。設備・サービス導入費用を含めても1000万円(13%)の年間削減金額が見込めました。1000万円の10年分の1億円で、物流センターの天井工事を提案しました。
環境提案・省エネ提案の成功のポイントは、既存顧客への提案から始めることです。新しいサービスを新しい顧客に対して行うには、非常に大きなエネルギーと時間が必要となります。まずは上得顧客で信頼関係が厚いお客様の現場診断サービスから行うことが重要です。既存顧客への提案のなかから、得意サービス、ニーズの大きいサービスが見えた段階で、新規客への提案、さらに自社製品化を行うことで、売上高を作ることが可能となります。
建設不況にあえぐ総合建設業が、自ら建築工事需要を創り出すビジネスモデルをご紹介しました。
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は11年2月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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