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ブログ・船井総研ロジ
第186回:変化できる組織を作る
2013年3月13日
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である」―イギリスの自然科学者、チャールズ・ダーウィンが遺した、自然の摂理を表す名言です。これは企業にも当てはまります。時流に合わせて、方針や戦略、戦術を変化させられなければなりません。特に、社会、経済情勢に大きく影響を受ける物流マーケットの中では、なおさらです。
しかし、よい時代を生きてきた社員は、過去への執着と変化への不安から、なかなか変わる意識を持つことができません。そこで重要になるのが、「歴史を教えること」です。どの企業も、創業から現在まで、何もかもがうまくいったわけではないでしょう。その軌跡を教え、「時流に適応して変化する」という意識を持たせるのです。
例えば、倉庫会社S社では、沿革をまとめた冊子を作り、年1回の集会で、話して聴かせる機会を設けています。本冊子に、次のような一節があります。
創業から約1年。運送業が軌道に乗りつつあったが、○○(創業者)は悩んでいた。これからの時代、ただモノを運ぶだけでいいのか…それだけで社員、お客様を満足させることができるのか…どうすれば運送に付加価値がつくのか。悩んだ末、ト協の職員に尋ねた。「特色のある運送会社を教えて欲しい」。しかし返答はなかった。あきらめきれずト協に通いつめ、同じ質問を繰り返した。するとひとりが答えた。「大阪と神戸に、倉庫部門を併設した会社がある」。ヒントが見つかり、スグに大阪へ向かった。これから先の運送会社の姿が、確かにそこにあった。○○は確信した。「オレの会社もこうならなければならない」
社員にとっては、過去の業態転換があって、現在に至ることを、あらためて認識する機会です。なお、歴史の浅い企業の場合は、他社の事例から学ぶ機会を作ればよいと思います。
(株式会社船井総合研究所・橋本直行)
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は12年7月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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筆者紹介
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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