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ブログ・青木 正一
第3回:現場の人間が現場を知る
2006年4月7日
確かにドライバー1人ひとりは不採算になっているかもしれないが、それは配車をしているK社の責任といっても過言ではない。であれば、「減車対象となるドライバーはA運送のドライバーである必要はない」ことになる。
そこで、我々は今後のルート再編に当たっては、A運送を中心に再編成することでコストダウンを狙うとともに配送品質の向上も図ることにした。後日、配車担当者から一番の信頼を得ているA運送のリーダーを交えてミーティングを行った。
そこで、驚くべき情報を得ることができた。A運送のリーダーTさんは、各物流企業の問題点だけでなく、現場レベルでのK社の問題点や改善点を把握していた。
「S運送のI君は頼んだ仕事はきちっとやってくるし仕事も速い。しかし、そんな一番働く社員に、一番小さな車を乗らせている。以前から非効率だと思っていた。あそこは社内の体制に問題があるのではないでしょうか・・・」。
「K社の○○部門の出荷は、いつも他に比べて遅い。あそこの積み込みが早くできると他の効率もかなり上がるはずなのですが・・・」。
「あの配送先には毎日配送を行っているが、先方は荷物を急に必要としていないし、在庫するスペースもあります。週2回配送に切り替えることで、配送の効率も向上させることができるはずなのですが・・・」など、様々な情報を得ることができた。この記事へのコメント
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筆者紹介
青木 正一
株式会社日本ロジファクトリー
1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。
主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。 -
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