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ブログ・船井総研ロジ
第142回:アスファルトデリバリーサービス
2012年5月8日
前回はアスファルト100%再生ビジネスについてお話ししました。今回はそのビジネスを、新しいビジネスモデルに展開させた話をしようと思います。
アスファルト舗装工事を行う際、基本的にアスファルトメーカーから買い取り利用します。舗装工事の際、特に重要なことがアスファルトの温度管理です。温度によって締め固まる「最適の温度」があり、敷均し、転圧時など施工内容によって温度を確認しながら施工を進めていきます。適温を過ぎ、冷めたアスファルトは利用できません。
また、アスファルトを購入する際、基本的には500kgからの購入となります。小規模の補修工事では50kg、100kgだけでも良いというのがあります。しかし、その場合でも500kgの購入が必要となり、余剰分は廃棄処理されることとなります。
そこで、前回ご紹介した「アスファルト再生プラント」を用いたビジネスが生きてきます。アスファルトを再加熱することで、敷設されたアスファルトを再生し再利用することができるのです。もちろん、バージンのアスファルトでも再加熱をすれば再度、新しく利用できます。つまり、余剰となったアスファルトを廃棄するのではなく、例え冷めても再加熱させて再利用することができるため、「少量で良いから購入したい」という依頼に対応できるサービスを構築することができるのです。これがアスファルトデリバリーサービスです。
必要なのはアスファルト再生プラントとトラックです。また、保温BOXがあれば一度に複数の工事に輸送できるため、物流コストも抑えることが可能となります。今後、公共の大規模工事が減少していく中で増加してくるのが民間による小規模の改修工事でしょう。そのようなニーズにも対応できる同サービスは、物流会社が自社の資産であるトラックを生かした上で参入できる環境ビジネスとなります。
(株式会社船井総合研究所・小川宏明)
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は11年7月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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