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ブログ・船井総研ロジ
第228回:タイ人の職業観から学ぶ
2014年1月6日
タイは気候が温暖で、米が年に3~4回収穫できるなど、とても豊かな国です。その環境が、タイ人の職業観にも表れているそうです。非常に豊かで餓死も凍死もないため、食べるために無理して働く必要がないのです。そのため、職に就くよりも、人に就く傾向があるそうです。つまり、会社や職種が定着化の要因になるのではなく、経営者や上司個人への忠誠心によって、定着化する性質があるのです。「この人のためにがんばる」という感情です。ですから、異動や、上司の退職によって、会社を辞めてしまうリスクが非常に高まるようです。
対して、わが国を見てみると、最近は同じような傾向があるように思えます。わが国も餓死の恐れは少なく、また、最近は価値観の中心を金に置く人は減っています。「楽しい人生にするために働きたい」という人が増えています。
企業の存続のため、経営者や管理者の人間性の向上は、今まで以上に必要だと感じます。ちなみに、経営者や管理者、いわゆる〝上司〟の役割は、「部下を成功させること」です。そのためには、まずは「成功」の定義を、自分の中で明確にしておく必要があります。
それでは、成功とはどのような状態でしょうか? 米国の著名な経営コンサルタント、リチャード・コッチ氏は、この成功について次のようなルールを示しています。
「ほんとうの成功とは、時間を好きなように使え、才能をフルに生かし、大切な人のために役に立ち、そして愛されることだ」
非常に共感できるルールです。自社の仕事において、部下がこのような状態になれるよう導くことが上司の役割です。
タイで支持される上司は、このような人物だし、これからのわが国でも、こういう認識が非常に重要になるということでしょう。
(船井総合研究所・橋本直行)
☆船井総研が運営する物流ビジネス情報サイト「http://www.ecologi.net」
※記事は13年7月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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