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  • ブログ・花房 陵

    物流問題に原因はない

    2007年10月5日

     
     
     

    ●なぜ、と問うても答えはない
    4ヶ月にわたって物流現場の優れた視点についての説明をしてきました。
    生産工場や物流倉庫では、これら12のチェックが効いていれば、多くの
    事業場では見事な成果を収めています。
    品質や精度、コストや納期など、モノを扱う職場で起こりがちのミスやトラ
    ブルを未然に防ぐには、「起こりうる事態への配慮」と「起こさないための抑制」
    が必要だからです。
    12の視点は誰か一人が優れていて為しえるものではなく、職場全体の士気
    やモラール心がけや細かな配慮がなくては満たすことができません。
    優秀なマネージャーがどれほどいても、打ち手は抜けるし、次の施策が遅れ
    ます。
    しかし、職場全体が本当のチームワークで動いているとき、勝利に向かって
    すべてのエネルギーがきれいに揃って流れているものです。
    特別なしくみや強制、叱咤激励の連続ではないのです。
    物流も生産も多くの人と機械が組み合わされた、巨大なシステムとして設計
    されています。
    ●システム思考の原点
    システムは目的に対して、必要な手順と手続きが漏れなく順序良く次々と
    展開され、引き継がれてゆくものです。もし、バイパスやイレギュラーがあっ
    ても、想定していた状況であれば自動修復できるようにも設計されていました。
    もし、工場や物流現場で問題が起きたとすれば、それは遠からずシステムの
    設計や運用に原因があるのです。物流現場で起きがちな問題としての、ミス
    や精度、コストや速度の問題点は、その原因はすべてシステムにあります。
    Q:運営にあたってのルールが順守されていたかどうか、
    Q:作業者それぞれの役割分担に漏れや抜けはなかったか、
    Q:システムに制度欠陥や破綻の要素はなかったか

    問うべき質問や調べるべき状況はこの3つに限られるもので、問題の原因は
    3つに集約されています。
    これ以外の原因はありえません。
    ただし、外的要因として景気動向や気象天候などのシステムの想定外が生
    じているときには現場での解決は不可能です。内的要因は3つの原因しか、
    解決策を探す必要はないのです。
    ●原因は3つだが、解決策は12の視点
    事故やケガ、事件や犯罪は人が中心にいます。原因や理由が同じでも、
    別の人なら避けられた、災難にあわなかったということがほとんどです。
    重大事故でなくても、同じ原因があっても必ず再発するとは限りません。
    原因と結果の間をつなぐ線上には、必ず特定の人が存在します。
    つまり、よく言われているように真の原因を発見して手を打てば、再発は
    防止できるという科学的な主張です。あたかも正論ですが、事故やミスを
    起こしたヒトは別の要因によるミスを起こすでしょうし、別のヒトによれば似
    ても似つかない原因で同じようなミスを引き起こす経験はたくさんあります。
    事件や事故、ミスはヒトに原因を求めても解決や再発防止にはなりません。
    当事者を処分や教育したとしても、時間と共に別のヒトが同じような状況に
    陥るからです。
    結論は様々な条件で導き出されます。暗いから間違えた、忙しいから雑だ、
    あのヒトだから事故になった、・・・・単純な原因と特定のヒトだけを追及して
    も再発を防止することはできません。
    別のヒト、同じような原因、それらの発生を抑制するためには、先に説明した
    職場の環境を整えてゆくことが欠かせないからです。
    いわば原因を特定できても、対策には多くのチェックが必要だということにな
    ります。
    もちろん、暫定対策は効果をもたらすでしょう。しかし、恒久対策、いわば完
    全な再発防止策を確立させるためには、環境整備が欠かせないのです。
    ●一人でやるのではない
    ここまで読んでため息をつかれる方も多いでしょう。「やることが多すぎる」
    「わかっているが、そんなにできない」・・・・・・不平と問題の先送りはいつか、
    つけとなって帰ってきます。
    必要なことを確実に、少しずつこなしてゆくしかないのです。当たり前のこと
    を当たり前にすることの難しさ、説教や格言ではなく現実論とするために、
    全員体制、チームワークが必要です。
    むしろ20のチェックリストを読めるチームを育てることが原点なのです。
    誰かががんばるのではなく、みんなで注意して、意識して、仕事をしたら
    振り返る習慣をつけることがそのものです。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    花房 陵

    イーソーコ総合研究所 主席コンサルタント
    コンサル経験22年、物流から見た営業や生産、経営までをテーマに 28業種200社以上を経験。業種特有の物流技術を応用して、物流 の進化を進めたい。情報化と国際、生産や営業を越えたハイブリッド 物流がこれからのテーマ。ITと物流が一体となる日まで続けます。

     
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