元世界銀行副総裁の西水美恵子氏は、東日本大震災後の復興を目指す
とき、かつて世界から賞賛された日本の戦後復興は悪例だと、断じて
います。
「なぜなら、太平洋戦争後の復興では、本来は豊かな国民生活を実現
するための手段であるはずの経済成長が、国政の目標とすりかわって
しまったからだ」という主張です。
「物質的な豊かさと精神的な豊かさのバランスが崩れてしまった」と
いう、この指摘には、私も共感を覚えました。
今、彼女が考える日本の将来ビジョンは、「自然と伝統文化とともに
生き、人間的な絆がある安心できる社会」です。
最近の自粛ムードの中で、各地でお祭りなどの行事を中止にする
ケースが出ています。
一方で、消費を喚起し、経済を盛り上げることが最優先だという
主張もあります。
それぞれに一理があります。
ただし、今度こそは、バランスの取れた、本当に豊かに生きられる
世の中を創っていきましょう。
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