今年末から数年間の経済環境は、非常に厳しくなると、多くの識者が
予測しています。
私も、同じ様に考えています。
危機を上手に乗り越えてきた、優秀な企業の事例から、学ばなければ
なりません。
例えば、アメリカの強力な航空会社、サウスウエストです。
2001年9月11日の同時多発テロの後、大手航空会社は、一斉に業務
縮小に追い込まれました。
しかし、サウスウエストは社員を１名も解雇せず、運行便も１便も
減らしませんでした。
連邦政府が全国的な飛行禁止措置を解除するとすぐに、全面的に
運航を開催しました。
そして、なんと2001年は通年で黒字を維持し、翌2002には、航空
大手で唯一の黒字会社になったのです。
2002年末の株式時価総額は、アメリカ主要航空会社（サウスウエスト
以外）の合計時価総額よりも大きくなりました。
同社は、こういった偉業の理由を、「万が一のために、平時に準備
しておくという哲学のおかげ」と、年次報告書で述べています。
具体的には、以下のような備えです。
・9.11時点で、10億ドルの手元資金を保有し、業界最高の格付け
・有効座席マイル当たりコストを業界最低レベルに設定
・9.11以前から、危機計画を策定
・9.11以前から、財務上の緊急時対応策を策定
予測は、あくまでも予測であり、本来は不測です。
しかし、倒れない企業は、常に不測の事態に備えているのです。
・出典：「ビジョナリーカンパニー４」
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