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  • ブログ・高橋 久美子

    第18回:「1万円の牛丼」戦略

    2009年11月18日

     
     
     

     先日、こんな方がいました。「うちは24時間対応の緊急配送をしています。しかも、運賃は格安に設定しているんです」。しかし、「経営はどうですか」と聞くと、「それが苦しくて、やっぱりこの体制ではやっていけないかと思っています」とおっしゃっていました。その運送会社は、小規模の会社です。あなたは、この会社の経営戦略をどう思いますか。


     確かに「緊急対応」とか「格安運賃」というのは、荷主にとってはうれしいことだと思います。こんなサービスが本当に提供できるなら、素晴らしいですよね。しかし、これは「中小規模の運送会社」がとるべき戦略ではありません。「緊急の対応」を、しかも「格安運賃」で提供するには、システムが必要です。つまり、大手がとるべき戦略です。経営資源量の少ない中小規模の企業は、このような形で利益を得ていくのは難しいのです。
     例えば、飲食店の例を思い浮かべてください。24時間、おいしいものを一定レベルのサービスで、しかも低価格で提供している飲食店は、どんなところでしょう。「吉野家」や「マクドナルド」などですね。では、個人店の牛丼屋が「吉野家」のように24時間営業で、「吉野家」と同じ価格で提供することはできるでしょうか。難しいですよね。薄利多売の大手だからできるのであり、販売量が少なく、システム化営業が難しい個人店では「価格」や「利便性」で勝負をすべきではないのです。
     これは、運送会社でも同じです。中小規模の運送会社は「格安」や「緊急」を目指すべきではないのです。しかし「格安」や「緊急」が、荷主に求められるサービスだと考えてしまう運送会社が、本当に多いのが現状です。なぜでしょうか。それは、はっきり言うと「それ以外の価値を提供すること」ができないからですよね。つまり、頭を使っていないのです。「早い」「うまい」「安い」しか、思い浮かばないということです。
     でも、あなたは違います。今までに、それ以外の付加価値を提供することを考え抜いてきました。中小規模の企業や、個人店がすべきことは、付加価値をつけて、高利益率、高利益額の商品やサービスを販売することです。たとえるなら、1日30食限定の1万円の牛丼です。と言っても、松坂牛や前沢牛を使うという、単純な話ではないですよ。それ以外の付加価値を考えてみてください。なんとなく、理解できてきましたか。
     「高価格で販売する」と決めたときに、初めて思考が始まります。「1万円の牛丼」を、運送に置き換えて考えてみてください。
     実は、この考え方で、このご時勢に、他の運送会社の約1.5倍の運賃で営業している会社があります。次の機会に詳しく紹介していきますので、楽しみにしていてください。まずは、あなたの会社の「1万円の牛丼」を、考えてみてくださいね。
    全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表 高橋久美子
    http://www.handlecover.com/kaizen/

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    高橋 久美子

    あなたの会社が儲かっていない本当の理由
    規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。

    全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会

     
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