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ブログ・高橋 久美子
第155回:遅い乗り物に乗る
2013年2月26日
問題解決法の二つ目、「自分が大きくなる」ために、私は孤独の旅に出かけています。2年半前、09年の大晦日から2週間の孤独の旅は、韓国に行ってきました。いつもはビジネスクラスやグリーン車で速さと快適さを最重視する私ですが、孤独の旅には「なるべく遅い乗り物に乗ること」というルールがあります。
この時の孤独の旅は国内から始まりました。まずは東京から博多まで、飛行機でも新幹線でもなく、高速バスを使いました。夜7時に新宿を出発し、翌朝8時に博多に到着。トータルの乗車時間は13時間です。首や腰が痛くなり、普段、気持ちのいい布団で眠れるという当たり前のことを「ありがたいなー」と思えました。
「自分の器を大きくする」のが目的の孤独の旅では、できるだけ過酷な状況に追い込むこともポイントです。無意味に危険な目に遭うつもりはありませんが、不自由さを感じることで発想力が刺激されます。
また、普段は使わない部分の脳みそを使うことで、ビジネスアイデアが浮かんだりします。博多から釜山までの道のりも「遅い乗り物」を使いました。フェリーです。持って行くお金にも制限がありますから、9人とザコ寝する、一番安い2等客室に乗船しました。
同室の人は私以外、全員が韓国人でした。顔つきだけでなく持ち物や服装も、まったく日本人と変わらないことに驚きました。
さて、出港してすぐに、私は船酔いしてしまいました。「薬が欲しい」と、乗務員に身ぶり手ぶりで伝え、どうにか手に入れることができました。乗船後、日本人がほとんどいないらしいことに気づくと、急に心細くなってきました。言葉が分からないのと気持ち悪いこともあり、その後、一言も誰とも会話することなく釜山に到着しました。
あたりはすでにうす暗くなっていましたが、あまりお金を持っていないのでタクシーは使えません。肩にずっしりバックパックが重く、早くも「あー、日本に帰りたい」と言いながら、寒い釜山の町を歩いてホテルを目指しました。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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