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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(371)リーダーシップについて(6)―3
2022年3月28日
リーダーは愛情をもって人を育てていく能力が必要である。A社のリーダーとしては、この人材育成力に目覚めなくてはならない。
お山の大将で、ワンマン発揮で企業を伸ばしていくと成長の壁に直面する。よく野球は一人でやるものではなく、監督、コーチを含めて全員でやるといわれている如く、企業経営も総力の結集、心を一つにすることが成長の条件である。
「貞観政要」という中国の古典がある。その中でリーダーの心構えとして、「諫言」する部下を大切にする、「兼聴」を心がける、「偏信」は一方的な情報しか入らないことを心しておくと述べている。
「諫言」とは、部下がリーダーに対して、忠言や反省を促すことである。「兼聴」とは、多方向の情報を収集し、選択することであり、「偏信」とは、一方向の情報だけを信用することである。A社のリーダーに必要なのは、正に「諫言」「兼聴」「偏信」である。
この3つの姿勢が、人を育てていく。リーダーの条件は、自分が優れているだけではなく、それ以上に何人の自分を超える人材を育て方である。
〜将功なりて万骨枯る〜すなわち、自分だけ突出して、あとは物言わぬものにしてはならないのだ。A社がこれから一段と成長するには、リーダーの変革がなくてはならない。人を育てていくという強い決意とその実行が道を切り開く。
そのためには、謙虚さを大いに発揮して、部下からの耳の痛い情報をじっくりと聞き、部下のやる気を高め、企業風土を活性化していくのだ。
そのためには突破口として、リーダーの人を育てていこうとする実践が不可欠となる。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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