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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(396)実行方法を決定する―1
2022年10月20日
百聞は一見にしかず、百見は一行にしかずとの言葉がある。言うまでもなく、聞くよりもこの目で見る方が、実態を十分把握できるし、見るよりも行動の価値の方が大きいという意味である。従って、実行に価値を置かねばならない。中期経営計画の作成プロセスでビジョン→経営目標→現実の直視と進んできて、実行方法の決定の段階が山場である。
経営目標と現実との乖離に直面して、心の底からのやる気を出していく。その具体的表現が実行方法の決定である。
〝男と女のあいだには深くて暗い河がある……エンヤコラ今夜も舟を出す〟との歌になぞって言えば、目標と現実との深い河=ギャップに向かって舟を出す方法を決めねばならない。
経営活性化とは、目標に向かって挑戦していくやる気を、社長を始めとして全社員に呼び起こしていくことである。
このやる気を呼び起こし、持続し強化していく仕事が、社長の任務である。
A社の事例
A社の実行方法の決定プロセスを紹介する。A社は、家具専門店である。A社のビジョンは、地域に密着して生活提案店を目指すとし、そのための経営戦略課題として、4つの柱を設定した。
すなわち、⑴人材開発の推進⑵提案型営業力の強化⑶商品開発力の向上⑷新規事業分野の開拓である。
4つの柱をどう具体化するか、実行施策内容、担当者、スケジュールについて1泊2日の合宿でじっくりと討議した。
会社の進むべき方向とその舵取りのやり方、これが経営戦略のポイントである。A社は、地域のナンバーワン店として生活提案できる方向に向かって、4つの柱を設定したわけである。 (つづく)
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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