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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(398)実行方法を決定する―3
2022年11月3日
提案型営業力の強化
生活提案店とはどんなお店にすればいいのだろうか。地域密着店とはどうあるべきだろうか。次の3項目の実行施策を決定した。
⑴企画部門を新設し、継続的なイベント計画(販促キャンペーン)の立案実行
企画とは顧客を呼び込み、満足して商品を買っていただくにはどうするかの提案力である。そのためには、お店の商品のレイアウト、ディスプレイを定期的にリニューアルする。
顧客のターゲットを明確にしてショップのイメージを確立し、それにふさわしい広告宣伝とイベントを実施する。そして、商品の説明が単に価格や材質の説明に留まらず、住まい方、暮らしのあり方を提起すべくインテリアコーディネーターを育成する。
⑵ 顧客情報の収集、分析と訪問活動の実施
適切に地域の狙いすました顧客の情報を入手するために情報ネットワークを整備する。そして、月間、週間と訪問予定を立てて活動する。
⑶ライバル店の強みの分析と自店への活用
地域ナンバーワンを目指すわけであるが、現在のナンバーワンである家具専門店をあらゆる角度から研究する。
以上の3項目の実行チェックを月1回の全体会議で行い、全社員のセールスマン化を達成する。
商品開発力の向上
商品開発力を向上する為に次の2項目を決定した。
⑴ 既存商品の定期的見直しの実施
商品開発力をつけるには、まず現有の商品の構成のあり方を常に見直していく。そのために商品会議を月1回定例化する。
⑵メーカー、顧客の情報収集のシステム化と仕入れ方法の合理化
メーカーからの商品情報を単に年に数回の展示会で済ますのではなく、継続的に頻繁に情報を入手する。顧客のニーズについても一人ひとりが接客のなかで収集し、記録していく。そして、仕入れのあり方も十分研究していく。
以上の2項目は、商品会議にて実行状況を検討していく。
新規事業分野の開拓
⑴複合型店舗の研究、立案
家具専門店に留まるのではなく、地域密着型店舗、暮らしの情報拠点として複合型店舗について研究する。家具以外の新しい商品や、新しい売り方(通信販売など)について可能性を探っていく。
4つの柱についてそれぞれ実行施策を設定し、チェックの場を確立している。このA社の実行方法は、全員が熟知している。全員の共通認識となってこそ実行へのバネとなる。
大河の流れも、もとを正せば水のひとしずくからスタートする。千里の道も一歩からである。「よしやるぞ」との気持ちを持って一歩をふみ出すのだ。〝幸せは歩いてこない だから歩いて掴むのだ〟。
必ずできるとの信念を社長が持ち、それを全員に伝染させていく。それは実行の積み重ねなくしては、成功しない。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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