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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(20)賞罰制度事例を紹介
2013年8月23日
安全職場を確立する目的で実施された賞罰制度事例を紹介する。
?表彰制度
事故削減に貢献した者を表彰する。事故の定義は次の通りである。イ)会社の車両を破損
ロ)他人の車両を破損
ハ)車両により建物、器物を破損
ニ)車両により人に被害を及ぼした時
ホ)商品の積み込み中、搬送中、取り扱い中における破損、紛失
ヘ)納品時納入先の物または人に損害を与えた時
ト)得意先におけるトラブル発生によるクレーム以上の定義に基づいてデータを取り、1年の期間において安全に貢献した従業員とグループを表彰する。従業員表彰は完全無事故かつ無遅刻・無欠勤者をリストアップ。その上で日々の行動チェック表による各管理職の評価が優良である者とする。表彰金額は1人当たり10万円。一方、グループ表彰は年間事故発生件数が、前年度比30%以下に削減できたグループを対象とする。削減率に応じてグループ表彰金額を設定。30%が3万円、40%が5万円、50%が10万円、60%が15万円、70%が20万円、80%が25万円、90%が30万円としている。グループ全体で事故ゼロとなると50万円。グループは平均6?7人。事故の定義は前述の通り。
?事故ペナルティ制度
交通事故に関しては保険免責分(10万円)までは本人負担とする。事故ペナルティ規定を作成し、損害賠償することとしている。商品事故については弁金発生の場合、交通事故に準じて10万円までは本人負担。事故査定委員会の審議によって決定する。同委員会は役員部門長と本人も加えて行う。事故の程度によって解雇処分、出勤停止処分、始末書の提出が決定。解雇処分は本人の責による死亡事故、重大な事故かつ飲酒運転、重大な荷主クレームが対象となる。
表彰制度と事故ペナルティ制度をセットにして初めて品質向上、安全な職場の実現が進む。褒める=表彰制度、叱る=事故ペナルティ制度が両輪となることで人財創りが現実化する。叱るだけでは萎縮するので、褒めることで認めていく。褒められることで良好な自己イメージが育つ。このところ乗務員に応募する者のガッツが不足しており、熱意が感じられない。だからこそ入社時の教育?初めの第一歩?と賞罰制度によって活力を生み出していく。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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