Now Loading...
 
  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(51)営業改革実践シリーズ19

    2014年4月10日

     
     
     

     ?ドライバーを宝とする=営業の基本



     不況の足音が聞こえる。コストアップが押し寄せている。軽油価格、タイヤ代、車両価格など目白押しで、コストが高止まりする。ところがストレートで、かつ十分なる運賃転嫁はできない。「走れば走るほど赤字となる…」といった経営状況が支配する雲行きである。「どうすれば生き延びていくことができるか」。深刻な経営のピンチである。

     打つ手は何か。物流業の基本に立脚すること。?足元をよく見て照らして顧みよ?。すなわち、?脚下照顧?である。具体的にいうと、ドライバーの人材育成の取り組み強化である。人材育成の基本は、無事故を達成するドライバーの育成にある。そのためにはドライバー一人ひとりとの、個人面談の実施がポイント。家庭や体調の具合について把握する。仕事について意欲を持っているか。不満・不安はないか。着実にヒアリングを積み重ねていく。その上で、?ラポール?をかけていく。ラポールとは、信頼の架け橋のことである。言い換えれば、ドライバー一人ひとりとの心の結びつきのことである。

     しかし、物流現場では個人面談する余裕がないこともある。時間の余裕がないわけである。極端なケースでは、丸1日配車担当者や上司と顔を合わせないこともあり、このままではドライバーは孤独である。そこで、何としてもやりくりして、個人面談をすることが人材育成の基本となる。着実なヒアリングの積み重ねによるコミュニケーションによって、ドライバーのやる気を育んでいく。

     営業開拓の基本は、ドライバーである。「ドライバーは宝」。宝にしていくように、心の中を磨いていくことである。そのためのポイントが、個人面談の実施である。

     外部環境の悪化のみに経営責任を押し付けてはなるまい。内部の経営努力があるかどうかである。?脚下照顧?=「ドライバーを宝にする」ことで生き延びていくことができる。奇手妙手はない。営業開拓はドライバーの現場力によって成される。ドライバーの物流品質力の向上が重要であり、そのためにはコミュニケーション力を高めていく。個人面談は、燃費効率データなどを基に行うこと。

     ドライバーの物流品質力が向上すると、荷主と信頼が深まってくる。5S(整理・整頓・清潔・清掃・しつけ)がしっかりしている。事故・クレームがない。こうしたドライバー集団になること。まさに、一人ひとりのドライバーが宝となる道である。

     
     
     
     
  •  
  •  
  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
  • 「ブログ・川﨑 依邦」の 月別記事一覧

     
  • ブログ・川﨑 依邦」の新着記事

  • 物流メルマガ

    ご登録受付中 (無料)

    毎週火曜に最新ニュースをお届け!!

    ≫ メルマガ配信先の変更・解除はこちら