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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(79)経営活性化シリーズ28

    2014年11月6日

     
     
     

     (28)目先の金だけに捉われない信念を持って行動する



     経営管理者は日々、いかにして売り上げを上げて、利益を上げるかを考えている。原価意識をもって新しい仕事や案件に直面した時には、投入(インプット)する手間・ヒマ・金と、その見返り(アウトプット)として得られる成果や利益を考慮して、無駄なく、無理なく、ムラのない管理を心掛けていかねばならない。原価(効率)意識とは、最小の経費で最大の売り上げを求める姿勢(経営の大原則である『売り上げ最大に 経費最少に』)のこと。この経営の大原則を愚直に実践することはとても大切だが、それと同時に陥りやすいことについても気を付けたい。次の2点である。

     ?利益さえ上がれば何をしても良いという考え方に陥ること
     ?効率や目先の体制を優先してしまうがために、方針や信念を曲げてしまうこと

     まず1点は、人として間違った行動をしないということ。例えば、水増し請求による過剰請求分の一部を顧客担当者へキックバックし、違法だと分かっていても、それに目をつぶって利益を優先する。このようなことはあってはならない。「企業として利益さえ上がれば何をしても良い、多少違法なことでも構わない」では後々、自分たちに跳ね返って結果的には損をしたり、余計な時間を取られたりするもの。常に正々堂々と振る舞い、その中で利益確保のしのぎを削ることが大切。

     もう1点は、企業の理念や信念に共感できない、納得できない、折り合わないメンバーと共に仕事をすることはできないということ。経営者は皆の意見を採り入れて最終判断を行う。経営者が下した最終判断は、納得できる・できないは問わず、その方向で皆が動いていかねばならない。経営は多数決で決めるものではなく、経営管理者の考え方や方針に沿って、皆の心を束ねて力を出していくことである。そういう経営をしようとすると、能力があっても方針にそぐわない人とは共に行動することはできない。経営者がその都度、会社の信念、理念、方針を変えてしまうようだと軸がブレ過ぎて、皆を引っ張っていくことはできない。そういう意味で、経営管理者は責任を果たしていくために、日々、心を高める=人間性を高める努力を継続し続けて皆に認められる、信頼される人間を目指していくことが必要である。

     目先の金に捉われる、私利私欲に走る、こうした行動はいつしかしっぺ返しが来る。中小運送業としてはきれい事だけでは生きていけない。泥水をすすることもある。それでも、心の中は正しい生き方とは何か、常に反省し真摯に生きるという信念をもって行動することである。
     

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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