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ブログ・野口 誠一
第112回:夫の心得10か条 (逆境に至った)原因を追及し、反省し、自己改革を心がけよ
2004年12月5日
「逆境を乗り切る夫婦の心得20か条」のうち、「夫の心得10か条」の第1条は、「(逆境に至った)原因を追及し、反省し、自己改革を心がけよ」である。
失敗には必ず原因がある。その原因を突き止め除去しない限り、苦境を乗り切ることも再起することもできない。が、これが意外に厄介な作業である。たとえば、倒産の原因を求めて、バブル崩壊やデフレ不況に持ち込むことは誰にでもできる。が、そこで止まっていては次の「反省」に移れない。バブルもデフレも人知を超えており、反省のしようがないからである。
しかし、そこをさらに推し進めて原因を追及していけば、バブル崩壊もデフレ不況も、倒産の引き金ではあっても、原因ではなかったことに気付く。なぜなら、すべての経営者が倒産しているわけではないからである。では、なぜ自分は倒産に追い込まれたのか…ここに至ってはじめて、倒産の真の原因が見えてくる。
バブルに浮かれて湯水のごとく交際費を使ったのは誰か。銀行に踊らされて株・土地投機に走ったのは誰か。好調をよいことに見栄から人員を増やし、本社ビルを建て、工場を新増設したのは誰か。デフレにもかかわらず問題を先送りし、ひたすら株・土地の反騰を待ったのは誰か。
犯人はすべて自分である。そこを徹底的に反省し、意識、思考、体質、習慣などのすべてを変えていくのが自己改革である。とはいうものの、この自己改革ほど難しいものはない。早い話が、昨日までの自分を葬り、別の人間に生まれ変わるに等しい。
となれば、どうしても奥さんの協力が必要になってくる。1人よりも2人、夫唱婦随でこの困難を乗り越えなければ、逆境を克服することも、再起を果たすことも覚束ない。この記事へのコメント
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筆者紹介
野口 誠一
八起会 会長
株式会社ノグチプランニング 代表取締役
昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。
HP:https://yaokikai.com -
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