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ブログ・野口 誠一
第113回:夫の心得10か条 目標を定め、計画を立て、努力を怠るな
2004年12月8日
「逆境を乗り切る夫婦の心得20か条」のうち、「夫の心得10か条」の第2条は、「目標を定め、計画を立て、努力を怠るな」である。
この目標、計画、努力は三位一体である。目標がなければ計画の立てようもないし、計画を立てても実行(努力)しなければ目標を実現できない。経営が順調のときでも、この三位一体は必要だが、逆境を乗り切る場合はさらに必要になる。経営を人体にたとえれば、赤字経営は病気を意味する。その場合、目標とすべきは病気を治すこと、すなわち赤字からの脱却である。
次にその治療法(計画)を立てなければならないが、参考例には事欠かない。バブル崩壊と、それに続く失われた10年の間に、おびただしい数の企業が消えていったが、むろんすべての企業が潰れたわけではない。その違いは、逆境からの脱却計画を、いかに立てたか立てなかったか、それをいかに実行したかしなかったかにある。
生き残った企業の多くは懸命にリストラをかけ、遊休資産を売却して有利子負債を減らし、選択と集中の果てに逆境を乗り切ったと言っていい。それができず、問題を先送りした企業は倒産を余儀なくされ、当事者能力を失ったカネボウやダイエーは産業再生機構入りを免れなかった。
中小企業の経営者が逆境を乗り切るためには、目標、計画、努力の三位一体が不可欠である。といって無理な目標や計画では社員に受け入れられない。実現可能な目標、実行可能な計画を立て、社員の理解と共感を得たうえで、経営者みずからが率先して努力する姿勢を示さなければならない。
むろん内助の功も不可欠である。奥さんが会社の業務や経営にタッチしていようがいまいが、その理解と協力なくして逆境を乗り切ることは難しい。この記事へのコメント
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筆者紹介
野口 誠一
八起会 会長
株式会社ノグチプランニング 代表取締役
昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。
HP:https://yaokikai.com -
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