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ブログ・原 慶之
第28回:鉄道貨物輸送が開放へ
2007年12月28日
旧正月を目前にひかえた1月末に、日本の東北新幹線「はやて」をベースにした高速旅客列車が、中国で運行を開始したニュースは記憶に新しいところですが、今年はほかにも鉄道輸送に関する話題があるかもしれません。
WTO加盟により、中国は多くの産業で外資系企業の参入を認めてきましたが、鉄道貨物輸送でも、まもなく独資の外資系企業に開放されることになっています。
その流れを受けて、外資鉄道会社の中にはすでに中国に事務所を構え、参入の時を見据えているところもありますが、彼らは投資には消極的な態度をとっているようです。
これは運営改善の程度、利益配分方法など不透明な部分が多く、「現状では利益を上げるのは困難」との判断によるもの。
既存の民間資本が入った合弁鉄道公司が、予定した利益額を得られていないことからも推測できます。
いずれにしても、中国の鉄道は2010年に北京と上海に高速鉄道、2020年までに10万㌔㍍の鉄道網を敷くことを目標としており、旅客輸送、貨物輸送ともに、さらなる発展を続けることは間違いないでしょう。
そこに運営、管理、資金をはじめ、あらゆる点において優位といわれる外資企業が、いかにかかわっていくのか要注目です。 -
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筆者紹介
原 慶之
ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)は、中国ビジネスにおけるリサーチ事業とアウトソーシング事業を中心とした中国ビジネスの実働部隊。 多くの企業が、実際に中国ビジネスを行う際に直面する様々な壁を、実際の実働と豊富な情報でバックアップし、顧客企業の中国ビジネスを成功へ導くソリューションを提供。 情報、実働、戦略を通して顧客企業の中国ビジネスをバックアップしている。 -
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