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  • ブログ・鈴木 邦成

    インターネットの発達に関する経験則

    2008年11月5日

     
     
     

    映画とロジスティクス
     製作費100億円をかけたという話題の映画『レッドクリフ part I』を見てきました。三国志演戯で語られている「赤壁の戦い」を壮大な歴史ロマン、戦時映画として現代に甦らせたジョン・ウー監督の手腕に感心しました。
     戦争映画などを見ると、どうしても軍事とロジスティクスの関係について考えてしまいます。曹操の水軍は大軍でしたが、完全に過剰戦力となっていて、それが劉備・孫権連合軍の精鋭部隊に敗れたという話の奥に、戦略物流的なさまざまな洞察が可能なようにも思えます。
    ギルダーの法則
     インターネットの普及は物流システムの高度化に大きな貢献を果たしました。話としては前回の続きとなりますが、グロッシュの法則からムアの法則、さらにはメトカーフの法則へとつながるコンピュータ、インターネットの経験則の大きな流れに加わるかたちで、「ギルダーの法則」をあげることができます。ギルダーの法則は特にインターネットバブルの前後に注目されました。
     米国のインターネットバブルの最盛期、には「無限の帯域が実現し、資本主義の黄金時代が始まる」という考え方が広範に流布していました。
     そしてその時代に注目された書物にジョージ・ギルダーの書いた『テレコズム』があったのです。
     同書は、二〇〇〇年春のインターネットバブルの絶頂機に出版されています。そしてその中ではネット時代の中心概念となるのは「光ファイバーの帯域が六ヶ月で二倍になる」というギルダーの法則であるとされています。
     ギルダー法則では、帯域は五年で千倍になるとされました。そしてその法則は「IT革命以降はコンピュータよりもインターネットが時代の軸となる」という考え方の強力なバックボーンとなったのです。

     
     
     
     

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  • 筆者紹介

    鈴木 邦成

    物流エコノミスト・日本大学教授
    国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
    欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
    国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

     
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