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ブログ・鈴木 邦成
米国におけるグリーンサプライチェーンの方向性
2010年3月24日
『グリーンサプライチェーンの設計と構築』
先週、ご紹介した拙著『グリーンサプライチェーンの設計と構築』(鈴木邦成著、白桃書房)が全国の書店の店頭に並び、ネット書店での販売が開始されました。
物流と環境の関係を考える上での適書と確信しますのでぜひ機会があればご一読ください。
米国におけるグリーンサプライチェーンの推進
米国では、米国環境保護庁などが中心となって産学連携のもとにグリーンSCM推進のためのガイドブックが発行されています。
そのなかではリデュース、解体・廃棄コストの継続的な削減、物流施設・マテハン機器関連の省エネ化、リサイクル製品などの増収計画と実行、リサイクル・廃棄物の追跡・モニタリングシステムの確立などがグリーンSCMを推進するうえでの必要不可欠な要件としてあげられています。
同時に、たんにSCMのグリーン化を図るだけでなく、あわせて戦略的にコストダウンを推進することが重視されています。
従来は包装のグリーン化や3Rなどにおいて、それらを推進するうえでの社会的なイメージアップや環境面でのメリットが強調され、「環境にやさしく社会から支持されるから」という面に力点が置かれ、それを戦略推進の原動力とする傾向が強かったようにおもわれます。
コスト高になっても環境面でのメリットを重視する必要があると考えられてきたのです。
無論、それでも企業の社会的倫理を強く問われる現代経営にとっては十分なアクセルとなる可能性はあります。
しかし、コストの視点からのメリットも実現できればさらなる推進力が加わることは間違いありません。
グリーンサプライチェーンの設計と構築は環境戦略とコストメリットの両立をロジスティクスの最適化を軸に進めていく必要があるわけです。 -
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筆者紹介
鈴木 邦成
物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。 -
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